IPOの噂をよそに5000万ドルを調達したGiltの反省と再起への道

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<Pick Up> Four years ago Gilt Group was hottest startup in New York – here’s what happened

サクセスストーリーは美しく勇気をくれるけれど、より「学び」に繋がるのは失敗じゃないかと思う。少し前にも、Fabの失敗と立て直しについての記事をピックアップしたけれど、今回はラグジュアリーブランドのフラッシュセールとして始まった「Gilt」について。4年前には超ホットなスタートアップだったのに、どうしちゃったの?と。

今年2月16日には5,000万ドルを調達したし、2014年末に噂されていたIPOがしばらくないことが明確になった。2012年12月に新しくGiltのCEOに就任したMichelle Pelusoのもと、新たに調達したお金を使ってどう再起していくのか。

2007年の立ち上げ後、初のフラッシュセールはクリスチャンルブタンの50%OFFの靴。これを目当てに大量のユーザーが押し寄せて、サイトがダウンしてしまうほどの勢いだった。その後、フラッシュセールという形態がトレンドとなり、その先陣を切ったGiltの初年度の売上げは予測を7倍上回った。2011年5月には、10億ドルの評価額で1億3800万ドルを調達。

ところが、2012年にはその勢いも下降気味に。事業を黒字化できず、同年には社員の10%を解雇。Giltの元社員は、「2009年から2011年はGiltにとってのティーンエイジ時代。自分が何者なのかを模索していた」とのこと。そんな中、RueLaLaやHauteLookといった競合が登場し、Giltは正規価格のEコマース、トラベル、フードにまで手をだすように。ここにリソースを注いだことで、フラッシュセールのコア事業でリソースが足りなくなった。

Fabのお話にも似ているけれど、コア事業を見失って急速に事業を拡大しすぎたというところ。Giltの最も大切なユーザーは誰なのか、彼女達に提供している最大のバリューは何なのか。

今は、900万人のユーザーが喜ぶディールを提供し続ける新しい方法を模索中。というのも、ラグジュアリーブランドだってブランドの毀損に繋がるセール販売はできればやりたくない。もう、そこまで不況じゃないと。Gilt限定リリースの商品を扱ってみたり、現地のデザイナーを発掘するなどしてグローバル事業にも注力していく予定だそう。Giltが今後どんなカムバックを見せるのか、乞うご期待。

via. Business Insider

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