UIデザインエージェンシーのグッドパッチがベルリンに初の海外拠点を開設、海外展開を本格化

Junya Mori by Junya Mori on 2015.4.15

右から:グッドパッチ代表取締役社長 土屋 尚史氏、執行役員 ボリス・ミルコヴスキー氏

右から:グッドパッチ代表取締役社長 土屋 尚史氏、執行役員 ボリス・ミルコヴスキー氏

東京に拠点を置くデザイン会社グッドパッチが、本日初の海外拠点となる「Goodpatch Berlin」をドイツ・ベルリンに開設することを発表した。ベルリンオフィスの代表は、新しくグッドパッチの執行役員に就任したボリス・ミルコヴスキー氏が務める。

グッドパッチは、UIデザインに特化したデザインエージェンシー。過去に、ニュースアプリ「Gunosy」や家計簿アプリ「MoneyForward」などのUIデザインを手がけてきており、ここ最近でも様々なアプリのUIデザインに携わっている。また、自社プロダクトであるプロトタイピングツール「Prott」の提供も行っている。

ドイツはバウハウスが存在しているなど、デザインに造詣が深い国だ。その中でも初の海外拠点としてベルリンを選んだ理由に、現在ベルリンがスタートアップの街として注目されていることがある。

「スタートアップの街」として盛り上がるベルリン

Goodpatch Berlin

イギリスやフランスに比べて、地価や物価が安く住みやすいことなどから、ヨーロッパを中心に各地から人が集い、ここからヨーロッパという市場にアプローチしようとしている。

グッドパッチ代表取締役社長の土屋尚史氏は、元々ドイツから生まれるサービスのUIが好きで、同社のブログ「memopatch」などで紹介していた。その記事を見て、2013年に当時、慶應メディアデザイン研究科(KMD)の学生だったボリス氏がグッドパッチの求人に応募したことがコトの始まりだったという。

土屋氏「海外に拠点を持ちたいという思い以前からあって、最初はサンフランシスコに出したいと考えていました。ただ、サンフランシスコはすでにかなりホットになっているエリア。今すぐ出さなくてはいけない理由は少ない。

そんな時、ボリスが去年KMDを卒業してフルコミットしてくれるようになりました。彼は「Prott」のグローバル担当として、ヨーロッパやサンフランシスコでワークショップを開催していたんです。彼は元々ミュンヘン出身だったのですが、ベルリンが面白いということでベルリンにオフィスを構えることになりました」

「Prott」の正式ローンチの直前に、本誌でグッドパッチに取材した際にも、ボリス氏にインタビューに答えてもらっている。

スタートアップと共に成長を目指す

土屋氏「グッドパッチは過去にGunosyのような急成長するスタートアップにデザインを提供することで共に成長してきた歴史があります。」

グッドパッチがスタートアップと共に成長してきたことは印象深い。THE BRIDGEでも、Gunosyとグッドパッチの馴れ初めについて取材し、記事にしている。

ボリス氏「現在、スタートアップが盛り上がるベルリンでも、東京で成長したときと同様の現象を実現できると考えています。スタートアップコミュニティとの距離を縮め、その成長の波に乗ってグッドパッチ自身も成長していければ」

ベルリンのスタートアップであるmimiのオフィスにグッドパッチが入るため、「Goodpatch Berlin」はベルリンの中心部に開かれる。

ボリス氏「スタートアップは多くの企業とくらべて、動きがとても早くて、ドラマチックです。そんなスタートアップを創業した熱意を持ったファウンダーと一緒に仕事をすることはとても楽しいこと。それが私がベルリンオフィスを希望した理由のひとつでもあります」

デザインワークに影響するダイバーシティ

グッドパッチがベルリンに海外に拠点を構える理由は、スタートアップが盛り上がっているだけではない。海外に拠点を持つことで、他にも会社全体のデザインワークへの良い影響があると考えていることが挙げられる。

土屋氏「会社のスタッフが世界中に広がることで、日本のクライアントがグローバルに対応する際に、デザイン面で支援しやすくなります。アプリのユーザは世界中にいて、男女の比率もアプリによってバラバラ。そういった状況に対応していくためには、多様性のあるチームにしていかなくてはいけません。

純粋なアメリカ人だけでプロダクトを作っているところはシリコンバレーにはありません。集めている人種が多様だから、最初からグローバルマーケットを狙える。グッドパッチでは今後、ダイバーシティにも積極的に取り組んでいきたいと考えています」

グッドパッチでは、ベルリンオフィスを開設した後、東京オフィスと人をローテーションさせることなども検討しているそうだ。そうすることで、東京のオフィスで働くメンバーにも多様性に触れる機会を生み出そうとしている。

将来的には、ベルリンでノウハウを蓄積し、日本企業のヨーロッパ進出をサポートしていく予定だという。グッドパッチは年内に、シリコンバレーオフィスの設置も検討している。グッドパッチはベルリンを皮切りに、グローバル展開を加速していく。

グローバル展開を本格化させるにあたって、グッドパッチはチーム作りについても新しい挑戦を始めようとしている。これに関してもインタビューしているので、別の記事で紹介したい。

Junya Mori

Junya Mori

モリジュンヤ。2012年に「Startup Dating」に参画し、『THE BRIDGE』では編集記者として日本のスタートアップシーンを中心に取材。スタートアップの変革を生み出す力、テクノロジーの可能性を伝えている。 BlogTwitterFacebookGoogle+

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