台湾の画像認識スタートアップ「Viscovery(創意引晴)」が500万米ドルを調達

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シンガポールと台北を拠点とし、モバイルアプリ向けに画像認識ソフトウェアを提供しているスタートアップの Viscovery(創意引晴)は本日(原文掲載日:3月24日)、シリーズAラウンドで500万米ドルを調達したと発表した。同社は投資家については明かさなかったが、共同設立者の Connie Huang(黃俊傑)氏は Tech in Asia に対し、資金提供は台湾、中国本土、アメリカからであると語った。

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Viscovery が提供する SDK と API は、顧客に実際の商品をスキャンして携帯で情報を確認してもらい、そこから購入へと誘導することを目的とした画期的なアプリだ。例えば、オンライン書店のTaazeからアプリをダウンロードした台湾の顧客は Viscovery のビジュアルサーチを使って書店の本をスキャンできる。Taaze の商品説明をチェックして購入することも可能だ。

Viscovery はまた解析機能も提供している。同社はAWSを使ったクラウド上の画像に対して課金し、購入分から手数料を得て収益化を図っている。

Viscovery の顧客にはドラッグストアチェーンの Watsons、シンガポールの電話会社 Starhub、Uber の中国版 Yongche(易到)などがいる。Huang 氏は Tech in Asia に対し、ほとんどの従業員が住む北京、上海、台北のオフィスの研究開発費に調達した資金を充てるつもりだと語った。

画像認識はいまだに小さなスタートアップがビジュアル関係を凌駕する大手テック企業と競合している領域だ。Viscoveryのアジアにおける競合は、昨年 Rakuten Ventures から350万米ドルを調達したシンガポール拠点のViSenzeだ。Baidu(百度)も画像認識と人工知能分野を強化している。同社は昨年翻訳アプリの機能として「画像から文字」検索機能を発表している。欧米では Amazon のような会社が独自の画像認識技術を開発してきた。スタートアップの買収も進んでおり、Google が JetpacをPinterest が VisualGraph をQualcomm が Euvision Technologiesを獲得している。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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