家入一真氏が次に手がけるのは「新しい働き方」ーー新プロジェクト「LEAN」始動へ

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家入一真氏が長い旅から帰ってくる。

当時の最年少JASDAQ上場社長、飲食店オーナー、個人投資家、共同創業者、都知事選立候補者。激しいアップダウンを繰り返し、一時は酒に溺れる毎日を過ごした異端児が、ようやくインターネットという戦場の最前線に戻ってきた。

今度は、振り出しに戻ってひとりのスタートアップ、起業家として、だ。

Ximera(キメラ)という会社の名前を聞いたのは実は半年近く前に遡る。East Venturesの松山太河氏らと一緒に立ち上げるこのプロジェクトがどういうものなのか、当時は全くわからなかった。現在も単一のプロジェクトというよりは、複数ラインが走っていることは家入氏本人からも少し聞いているのだが、全体については正直よくわかっていない。

本稿では、本人が教えてくれた断片的な情報(捕まらないことが多い)を元に、キメラ・プロジェクトのうちのひとつ「LEAN」について情報をお伝えする。(情報開示:私は2013年末に家入氏らと、Dropoutというバイラルメディアプロジェクトを実施したことがあります)

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入手した新プロジェクトのスクリーンショット

家入氏から教えてもらっているのは「雇用や働くといったものをアップデートしたい」というメッセージと2枚のスクリーンショットだけだ。恐らく、私に送っても記事にしないと思って見せてくれたのだろうが今回はそうはいかない。若干画像が荒いのはチャット経由で仕入れたものなのでご容赦頂きたい。

これまでの取材内容から、サービスの原型となっているのはLeverやResumator、Greenhouseといった採用・管理プラットフォームになるようだ。国内ではWantedly、ハッチなどが取り組む分野に近いかもしれない。入手しているスクリーンショットを見ても、それっぽいコンパネ項目が並んでいる。

コンパネらしき画面
コンパネらしき画面

今のところわかっているのはこれだけだ。サービス公開も未定でしばらくは地味に進めるという話もしていた。

ただ、家入氏の話だと、単純に人材サービスをやりたい、という雰囲気ともまた違う。

彼のことを知っている人なら、Livertyというプロジェクトをご存知のはずだ。各地に有志でシェアハウスを立ち上げて、行き場を失った若者を受け入れている。彼自身が引きこもりだった経験から立ち上げたプロジェクトで、ここを寝床にBASEの鶴岡裕太氏は生まれた。

家入氏は人々の働き方、生き方についてある考えを持っている。言葉では説明がしづらいが、シンプルに言うと「苦しかったら逃げろ」というものになる。

人は自分を追い詰めることで成長もするが、知らず知らずの間にその加減がわからなくなり、本当に首を絞めてしまうことになる。特に「働き方」で悩む人たちは多く、家入氏もまたその相談に乗ってきた。もっとそれぞれに合った生き方、働き方があるんじゃないだろうか、と。

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キメラ社に設置されているミニ四駆コース。内側が必ず勝つようになっている。

このサービスがそれを解決するのかどうかはわからない。

蓋を開けてみたら家入氏が率先して営業電話をゴリゴリかけてる…なんてことはないとしても、現段階ではこのスクリーンショット以上でも以下でもない。

個人的には彼のことだからもう一工夫、何かを仕掛けてくると思っている。例えば全国のリバ邸(前出のシェアハウスプロジェクト)と組み合わせたモデルであれば、プログラミング教育から雇用まで具体的な働き方の提案ができるかもしれない。これはインターネットに閉じていた頃の家入氏とは違った発想になる。

ここまでの内容を元に、家入氏にコメントを求めたところ、「探さないでください」という返事と共にこちらの写真が返ってきた。

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「起業家・家入一真」の次の一手がどうなるか、気になって仕方がない。

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