男性チームが女性100人にヒヤリングして誕生したメイクのハウツー共有サービス「MAKEY」

by Yukari Mitsuhashi Yukari Mitsuhashi on 2015.4.17

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女性にとって、日々行うメイクは永遠の関心ごと。仕事がある日はベーシックなメイクで済ませるけれど、週末やイベントがある時はちょっと遊んでみたり、ファッションと同様に気分やシーンで楽しんだり。そんな女性が、自分に合ったメイクを見つけられるメイク共有サービスが「MAKEY(メイキー)」です。

今年1月25日に正式リリースされ、最近になってPC版ウェブサイトを公開。メイク方法の投稿は先行して出したiOSアプリからのみで、現在トラフィックのほとんどをモバイルが占めています。女性同士がメイク方法を共有し合い、自分に合った等身大のメイクなどを発見して楽しめるコミュニティになっています。

メイク方法を求めてやってくるのは、自分に合ったメイクを模索する高校生など10代の女性が中心です。一方、メイク方法を公開する投稿者はというと25歳以上の女性。人気投稿者のランキングを見ても、この年齢層が上位を占めています。投稿者と閲覧者の関係で見ると、MAKEYはまるで妹がお姉さんにメイク方法を教えてもらいに来るような場所であると言えそうです。

セルフィーに集まるリクエストが投稿者のモチベーション

現状、MAKEYでは写真と文章を使ってメイク方法を紹介する仕組みです。メイク方法はどれも丁寧に説明されていますが、ステップを一つずつ投稿するのはなかなか手間がかかりそう。そんな投稿へのハードルを下げるために用意したのが、リクエスト機能です。

MAKEYでユーザーが最初に行うのは、メイクした自分のセルフィーを撮って投稿することだけ。すると、そのメイクを真似たいユーザーがメイク方法を投稿するようリクエストできます。みんなからのリクエストが投稿のモチベーションになり、中には1週間に何度も投稿してくれるユーザーもいるのだとか。一度メイク方法を投稿すると、今度は「お気に入り」や「いいね」の形で反響が集まるため、次回は最初からメイク方法を投稿してくれるようになると言います。

メイクのハウツーは、各種女性誌でも鉄板のコンテンツ。YouTubeなどにも、様々なメイク動画が集まっています。でも、動画を見ることはあっても自ら撮影までする人はまだごく一部。MAKEYは、「自分に合ったメイク方法を見つける」体験をiOSのネイティブアプリに落とし込み、一般のユーザーにとって自然な行為であるセルフィーから紹介できるようにすることで広く支持を集めています。

男性4名の開発チーム

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(左から順に)実川さん、中村さん、齋藤さん、深津さん

MAKEYを開発するのは、男性4名から成るスタートアップ Moobです。コンサル企業のインターンで知り合った中村秀樹さんと実川大海さんは、ネットサービスで起業することを決心。その後、Facebookの友人を通じて知り合った齋藤一輝さん、また学生版IVSでたまたま席が隣り合わせだった深津佳智さんがジョインして、現在のチームが結成されました。

「ネットで勝負するに当たって、口コミやバズ要素が強い女性に向けたサービスを作りたいと考えました。ファッションも料理も既にハウツー系のCGMサービスが実存しますが、美容はまだ決定的なものがない。普段から彼女とゴシップ雑誌などを見るのが好きで、その行為の中で自然とメイクというテーマに着目することができました」(中村)

2014年5月には4人のメンバーが揃い、今年1月には選抜されたOpen Network Labの第10期のプログラムにも参加。同社はまた、先日4月8日にコロプラネクストから投資先第一号として資金調達を完了しています。

「Open Network Laboに参加してメンタリングを受けることを通じて、自分たちのサービスの状態を定量的に把握することの重要性を学びました。今後はコロプラさんからも色々学ばせていただきながら、MAKEYの改善を続けていきます」(齋藤)

女性100人へのインタビューで学んだ意外なこと

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男性オンリーのチームによる女性向けサービスの開発と聞くと、リリース当初のFrilを思い出します。Frilと同様、MAKEYのチームも100人近い女性にヒヤリングを実施。例えば、女の子女の子し過ぎないMAKEYのベースカラーである水色も、こうした女性の声を反映して決めたものです。

「女性向けサービスだからといって安易にピンクにするのは嫌だったので、ここもヒヤリングしました。意見を聞いてみると、むしろピンクは嫌だという声が多く聞かれました。MAKEYの現状のデザインについては、シンプルで見やすいといった良いフィードバックをもらっています」(中村)

ユーザーインタビューでは他にも意外な発見が。例えば、FacebookやSNSなどにセルフィーを投稿する人に対しては、良い感情を抱かない女性が多いことも判明しました。「自撮りばっかりしてる…」とどこか冷めた目で見てしまう傾向があるようです。でも、メイク共有サービスであるMAKEYは、顔がアップで撮られるセルフィーがなければ成り立ちません。

「セルフィーに対する入り交じった感情があることを知って、それがメイク方法を見る時に邪魔にならない方法を考えました。MAKEYは、メイクした顔写真の真下にそのメイクで使ったコスメを一緒に掲載しています。こうすることで、メイクのハウツーである印象が増して、自分もそのコスメを持っている、前から気になっていたといった共感が生まれています」(中村)

顔認識技術のAPIを活用した顔占い?

ベータ版のリリースから約半年が経つMAKEYは、今年9月頃にはAndroidアプリをリリース予定。また、今は写真とテキストで投稿するメイク方法を、将来的にはイラストや動画でも紹介できるようにするとのこと。メイクアイテムについても、アットコスメなどの外部サイトにリンクして購入導線を設けるなどしてユーザーの反応を確認しています。また、CGMだけでなく独自コンテンツも増やしていくためにMAKEY編集部を発足し、そこで活躍してくれる女性メンバーも募集しています。

同時に取り組むのが、閲覧者をアクティブユーザーにするための施策です。その一例が、顔認識技術のAPIの積極的な活用。具体的には、今年の6月頃リリースを目処に顔占いの機能を開発中。満足がいく出来映えのメイク写真を投稿すると、それを元に運勢を占ってくれるもの。ユーザーに対して楽しさを提供するだけだけでなく、自然な形でMAKEYにコンテンツが投稿されます。

既に日本にも動画のメイク投稿サイトなどが存在しますが、敢えて写真とテキストという一般ユーザーにも抵抗のないメディアに絞ることで、投稿者の間口を広げるMAKEY。「自分に合ったメイクを見つける場所がない」と悩む女性のソリューションとなることができるのか、今後の彼らのチャレンジを見守りたいと思います。

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