南場さんの話が凄くて内定辞退しベンチャーへーー隠れたキーマンを調べるお・セカイラボ大熊氏インタビュー

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編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。

Webサービスやアプリ開発などで知られるモンスター・ラボ。その子会社として昨年設立されたグローバルクラウドソーシング「セカイラボ」を率いる代表取締役COOの大熊一慶氏に話をうかがってきました。大手の内定を貰っていながらもベンチャーに目覚め、新卒でモンスター・ラボに入社した経緯やセカイラボの今後の展開などなど。ぜひご覧ください。

大柴:今日はセカイラボの大熊さんにお話を伺いたいと思います。僕はセカイラボ運営のメディアに2回くらい寄稿したんですが、最近滞っててスミマセン…。頑張ります。

大熊:もろもろよろしくお願いします。

大柴:大熊さんがモンスター・ラボに入社されたのはいつですが?

大熊:2011年4月です。新卒で入社しました。

大柴:新卒入社なんですね。モンスター・ラボに入社することを決めた理由って何ですか?

大熊:実は就職活動の時に一社内定貰ってたんですよ。ベンチャーではなくて大きな会社です。ベンチャーにはあまり興味無かったし、というか知らなかった。

大柴:なるほど。

大熊:内定も決まったし、ぼんやりしてた時に偶然テレビでディー・エヌ・エーの南場さん(南場智子氏)が出演している番組を見たんです。南場さんの話が凄くて、見入ってしまいました。そこで南場さんが「ベンチャーに行くべきだ」と言っていたんです。それで「そうか、ベンチャーか。ベンチャーしかないな!」って思って、内定を蹴ってしまったんです。

大柴:わぁ、凄い。

大熊:そこからいろんなベンチャーを調べたりして、面接を受けました。

大柴:その中にモンスター・ラボがあったわけですね。

大熊:そうです。とある採用メディアで鮄川の動画が公開されていて。募集期限は過ぎていたんですが、ぜひ会いたいと思って、連絡してみたら「会おう」となったんです。

大柴:なるほど。

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大熊:会った経営者の中で一番面白かった。ビジョンが良かったんです。まだその頃のモンスター・ラボは20人いるかいないかくらいの頃。その内、外国人が7、8人いて。小さい会社ながら「世界で戦うぞ」という気概みたいなものがあったんです。

大柴:大熊さんは海外志向だったのですか?

大熊:そうですね。世界には興味がありました。鮄川(モンスター・ラボ代表取締役の鮄川宏樹氏)の話を聞いて「この会社で働こう」と決めました。

大柴:入社後はどんなことをされていたのですか?

大熊:最初は制作です。その後営業の部門に異動しました。二人しかいなくて大変でした。そんな中、世の中でクラウドソーシングが盛り上がりを見せていて、モンスター・ラボでもクラウドソーシング事業をやろうと企画し始めました。2012年末くらいですかね。実際にサービスインしたのは2014年になってからです。ちょっと時間かけ過ぎたなぁと反省しています。

大柴:満を持してスタートしたセカイラボですが、モンスター・ラボの子会社としてやられていますが、それは何か意図があってですか?

大熊:アジアを中心にまずはサービスを展開しようとなり、だったらシンガポール法人にした方がいいかもと。子会社化してやった方が良さそうだとサービスインの直前に鮄川から言われて、代表に指名されました。

大柴:結構いきなりの展開だったんですね。

大熊:そうですね。でも自分としてもセカイラボにかけていましたし、やるならそれくらいでもいいかなって。迷いはなかったです。

大柴:なるほど。鮄川さんとの役割分担はどんな感じですか?

大熊:鮄川が現地パートナーとのアライアンスなどをやって、自分はその他ですね。国内のマーケティングや組織、販売などです。

大柴:セカイラボだけで何人くらいの組織なんですか?

大熊:20人くらいです。

大柴:結構いるんですね!組織作りで意識してることってありますか?

大熊:そうですね。間違いや失敗をすぐに言える環境を意識しています。ミスはミスで早く言ってすぐに修正しないといけないので、萎縮しないで意見を言える環境を作れるように意識してやってます。

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大柴:なるほど。ところで大熊さんは中国古典が好きだと聞いたのですが。

大熊:あぁ(笑)。そうですね。中学の時の校長が論語好きで。その影響です。「貞観政要」なども好きです。

大柴:僕は「三国志」とか「項羽と劉邦」とかしか見たことないです。しかもマンガで(笑)。

大熊:「項羽と劉邦」は小説読みました。

大柴:登場人物で誰が好きですか?

大熊:韓信ですかね。

大柴:国士無双ですね(笑)。ところで中学の時から中国古典が好きということですが、子供の頃はどんな子供だったのですか?

大熊:特に普通の子供だった気がします。宇宙飛行士になりたかったかも。その後、高校の頃には料理人になろうと思ってました。結局大学に行きましたが。

大柴:なかなか個性的な感じもしますが…。では逆に将来のことを聞かせてください。どんなことをしたいですか?

大熊:事業としてはもっと世界中でセカイラボを利用してくれるようにしていきたいです。日本と海外というものではなく、海外同士でやり取りが普通に行われるような。スキルや実績ベースで活発にコミュニケーションできるような世界を実現できるサービスに成長させていきたいです。

大柴:プライベートではどうですか?

大熊:うーん、教育の分野には昔から興味があるんです。教育を受けられない人達にチャンスを与えられるような仕掛けをしていきたいですね。

大柴:素晴らしいですね。今日はいろいろありがとうございました。頑張ってください!

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