#beGLOBAL SEOUL 2015: 韓国の傑出したスタートアップ20社がしのぎを削る「Startup Battle」〜Part 2

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本稿は、ソウルで開催されている「beGLOBAL SEOUL 2015」の取材の一部だ。

5月13日〜14日の2日間、ソウルの東大門デザインプラザ(DDP)で、韓国のスタートアップ・ニュースメディア beSUCCESS が開催する年に一度のスタートアップ・カンファレンス「beGLOBAL SEOUL 2015」が開催されている。

韓国で最も傑出したスタートアップが集結するピッチ・セッション「Startup Battle」には20社が4回のセッションにわけて登壇する。13日の午後に開催されたセッション Part 2 からお届けしよう。

beGLOBAL SEOUL 2015「スタートアップ・バトル」Part 2 で審査員を務めたのは、次の方々だ。

  • 宮田拓弥氏 / Founding Partner, Scrum Ventures
  • Sonny Vu / CEO of Misfit Wearables
  • Chester Roh(노정석) / Global Brain, Representative of Seoul Office
  • Jin Ho Hur(허진호) / Managing Director of Translink Capital Korea

EyeProfiler(Ovitz / 오비츠)

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Ovitz は持ち運びの簡単にできる、高性能な携帯検眼器を提供。全世界で3億人が定期的な検眼を受けられず、さまざまな視覚障害の危険にさらされている。この問題の最大の原因は、従来からある検眼器が高価で、巨大で、操作が難しく、広く流通しにくいことだ。Ovitz はアメリカの有名な光学研究所で蓄積された研究開発経過をもとに、わずか5秒で視力検査ができる携帯検眼器を開発した。集められた情報はビッグデータ分析を通じて、より価値のサービスの提供につなげることができる。

VUNO-Med(VUNO Korea / 뷰노 코리아)

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病院では、X線、CT、MRI などさまざまな医療用画像が導入される一方で、これらを分析する専門家が不足している。また、専門家であっても、ある映像を見たときに判断が他の専門家と一致する確率は70%未満で、制度に問題がある。「VUNO-Med」は、VUNO Korea が開発した Deep Learning(深層学習)エンジンにより、医師や専門家が医療画像を正確かつ迅速に一貫性のある分析判断ができるようになる。

Planty(Nthing / 엔씽)

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農業スタートアップの Nthing は、農業テクノロジーに関するスタートアップで、植物栽培を支援するアプリ「Life」と、IoT+アプリの「Planty」を開発している。Life は、全世界で5,000人以上のユーザがいてデータの98%は海外から来ている。Planty は植木鉢の照度、湿度を検出するセンサーデバイスで、検出した情報を Wi-Fi 経由でユーザのアプリに通知。Kickstarter でクラウドファンディングを行い、1ヶ月で10万ドルを獲得した。来月には、中国でクラウドファンディングを開始するそうだ。植物栽培の自動化ではなく、ユーザが植物栽培に関心を持つのを促すことを意図している。

ARCHISKETCH(ARCHIDRAW / 아키드로우)

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ARCHIDRAW」は、スマートフォンにつけて使う小型の3Dスキャナ。建築家であっても建物を計測し、そこからインテリアを設計するのには最低2週間はかかる。このプロセスを3Dスキャナを近い、部屋の隅を写真にとってポインティングするだけで、30秒で計測した3次元データを画面上に再現することができる。2015年にプリオーダーを開始予定。

このプロダクトには3つの特許が使われており、紙にペンで書いた見取り図ををスマートフォンのカメラで撮影することで、部屋の3次元イメージを再現することもできる。当初は建築家に販売することを想定しているが、一般消費者にも容易に操作できるので、DIY などに使ってもらい、部屋に配置するインテリア用品や家具をアプリ経由で購入してもらうようなユースケースも想定。

TALKEY(Fluenty / 플루언티)

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スマートウォッチでメッセージを受け取っても、こちらから文字を使って返信をするときには、カバンやポケットからスマートフォンを取り出す必要がある。Fluenty の開発した「TALKEY」は、受信したメッセージに対して、スマートウォッチ上に返事する文言の選択肢をリスト表示し、スマートフォンを取り出さなくても、スマートウォッチから返信ができるアプリだ。

例えば、「ランチは食べましたか」という質問には、「既に食べた」「まだ食べていない」「食べ始めたところ」などの返事の選択肢がリストで表示される。Twitter などのソーシャルビッグデータにより、機械学習で質疑応答のパターンを抽出して、自動的に返事のリストを作成する。2015年上半期中にリリース予定。

Part 2 はここまで。「Startup Battle」Part 3 の模様と、審査の結果の受賞表彰者の情報は明日お届けする予定だ。お楽しみに。

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