#beGLOBAL SEOUL 2015: Startup Battle優勝は、K-POP音楽イベント専門クラウドファンディングサイト「Krowdpop」が獲得

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本稿は、ソウルで開催されている「beGLOBAL SEOUL 2015」の取材の一部だ。

5月13日〜14日の2日間、ソウルの東大門デザインプラザ(DDP)で、韓国のスタートアップ・ニュースメディア beSUCCESS が開催する年に一度のスタートアップ・カンファレンス「beGLOBAL SEOUL 2015」が開催された。

韓国で最も傑出したスタートアップが集結するピッチ・セッション「Startup Battle」では、K-POP音楽ライブ専門クラウドファンディングサイト「Krowdpop」が優勝した。

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Krowdpop は、ファン、プロモーター、アーティストの3社にとってメリットが得られるプラットフォーム。プロモーターは、どこかにツアーをする場合、そこに観客の需要があるかどうかわからない。ファンは、自分の好きな場所でライブを見られなかったり、チケット料金が高かったりする。Krowdpop を使えば、どのアーティストのイベントを見たいか、事前にファンからの投票を受けてから(クラウドファンディング)イベントが開催できるので、プロモーターはリスクが回避できる。

Krowdpop には、beGLOBAL US Award として、シリコンバレーで開催される beGLOBAL 2015 への招待パス・航空チケット2名分が贈られた。

それ以外の各賞を受賞したスタートアップは、次の通りだ。

Tech in Asia Award: BBB

〈提供:Tech in Asia Award 副賞:Tech in Asia Tokyo 2015 への招待〉

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BBB は、Android を使ったスマート血液分析デバイスを開発。発展途上国のような医療インフラが立ち遅れている地域はもとより、高価であることを理由に、血液検査設備が普及していないアメリカや中国がターゲット。これらの国々でも、専門知識がなくても、安価で容易に血液検査が実施できるようにすることを意図して開発した。

昨年10月に設立され、深圳の HAXLR8R(ハクセラレータ)のアクセラレータ・プログラムに参加。今年4月にソウルで初めて開催された TechCrunch Meetup では優勝している。

B Dash Camp Award: TALKEY(Fluenty / 플루언티)

〈提供:B Dash Ventures 副賞:B Dash Camp 2015 Fall in Kyoto への招待〉

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スマートウォッチでメッセージを受け取っても、こちらから文字を使って返信をするときには、カバンやポケットからスマートフォンを取り出す必要がある。Fluenty の開発した「TALKEY」は、受信したメッセージに対して、スマートウォッチ上に返事する文言の選択肢をリスト表示し、スマートフォンを取り出さなくても、スマートウォッチから返信ができるアプリだ。

例えば、「ランチは食べましたか」という質問には、「既に食べた」「まだ食べていない」「食べ始めたところ」などの返事の選択肢がリストで表示され る。Twitter などのソーシャルビッグデータにより、機械学習で質疑応答のパターンを抽出して、自動的に返事のリストを作成する。2015年上半期中にリリース予定。

GB Pitch Award: VUNO-Med(VUNO Korea / 뷰노 코리아)

〈提供:グローバル・ブレイン 副賞:Global Brain Alliance Forum 2015 へのピッチ参加招待〉

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病院では、X線、CT、MRI などさまざまな医療用画像が導入される一方で、これらを分析する専門家が不足している。また、専門家であっても、ある映像を見たときに判断が他の専門家と一致する確率は70%未満で、制度に問題がある。「VUNO-Med」は、VUNO Korea が開発した Deep Learning(深層学習)エンジンにより、医師や専門家が医療画像を正確かつ迅速に一貫性のある分析判断ができるようになる。

Global Brain Booth Award: TALKEY(Fluenty / 플루언티)

〈提供:グローバル・ブレイン 副賞:Global Brain Alliance Forum 2015 へのブース参加招待〉
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同上のため省略。

Tribeluga Prize: Planty(Nthing / 엔씽)

〈提供:Tribeluga 副賞:北京で開催されるカンファレンスへの招待と投資家へのピッチ参加権〉
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農業スタートアップの Nthing は、農業テクノロジーに関するスタートアップで、植物栽培を支援するアプリ「Life」と、IoT+アプリの「Planty」 を開発している。Life は、全世界で5,000人以上のユーザがいてデータの98%は海外から来ている。Planty は植木鉢の照度、湿度を検出するセンサーデバイスで、検出した情報を Wi-Fi 経由でユーザのアプリに通知。

Kickstarter でクラウドファンディングを行い、1ヶ月で10万ドルを獲得した。来月には、中国でクラウドファンディングを開始するそうだ。植物栽培の自動化ではなく、 ユーザが植物栽培に関心を持つのを促すことを意図している。

Contents Korea Lab Award:ALIVE(Maverick / 매버릭)

〈提供:韓国コンテンツ振興院/KOCCA 副賞:韓国国外で行われるロードショー・イベントへの参加権〉

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ALIVE は、ソーシャルネットワークで動画共有することを前提に、フィルタ、字幕、サウンドなどの効果を入れることができる編集アプリ。インターフェースはモバイルアプリだが、レンダリングエンジンをクラウド側に持っているため、アプリ上でレンダリングするのに比べて処理が速い。

2015年1月にローンチし、これまでに27万ダウンロードを突破。ユーザのうち、7割はアメリカのティーン達だ。今後は、ユーザとクリエイターにビデオを編集してもらい、そのコンテンツを売ったり買ったりできるビデオコンテンツマーケットを作りたいとしている。

Qualcomm Ventures Q Prize: JANDI(Toss Lab / 토스랩)

〈副賞:サンディエゴで開催される Qualcomm Global Competition への招待、世界優勝で25万ドル獲得可能〉

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JANDI は企業向けのコミュニケーション・ツールで、社員の業務効率の向上を目的として、グループ・メッセージング(PC、Android、iOS対応)とファイ ル共有を主な機能として提供する。Dropbox や Google Docs など既存サービスとも連携することでユーザの利便性を高めている。日本・台湾市場へ進出済

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