ハイブリッド黒板アプリ「Kocri」を使って授業をインタラクティブにーーカヤックと黒板メーカーが共同開発

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ハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」
ハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」

まだまだイノベーションが待ち望まれるのが、教育の現場ではないでしょうか。動画を使った教育プラットフォームや、先生と生徒または保護者のコミュニケーションを改善するプラットフォームなどが数々登場していますが、もっと身近なところから改善に取り組むのがハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」です。

Kocriは、カヤックと愛媛に本社を構える黒板メーカーのサカワの共同プロジェクト。スマホとプロジェクターで電子黒板と書画カメラの環境を作り出す新しい試みをテーマに掲げて、今年7月の正式発売を予定しています。5月20日から3日間にわたって東京ビッグサイトで開催された「教育ITソリューションEXPO」にも登場。アプリの無料ダウンロードは好評で、来場者からも大きな反響が集まりました。

このハイブリッド黒板アプリは、私たち誰もが馴染みのある従来の「黒板」と「電子黒板」をいいとこ取りして誕生したもの。アプリを起動し、Apple TVを経由することで、どんなプロジェクターでも利用することができます。この技術は特許出願中とのこと。Kocriの概要は、以下の紹介動画を見てもらうのが一番早いかもしれません。

先生がKocriを使うことのメリットはいくつもあります。まず、アプリを使ってあらかじめ用意しておいた画像や動画などの教材をすぐに黒板に映すことができる。黒板の目の前に立っていなくても、生徒の席を回りながらスマホから投影を切り替えられます。また、先生が生徒の机に行き、スマホカメラでノートを撮影すれば、即座にそれを黒板に映すことも。

授業前に用意した図形やグラフなどを一瞬で黒板に映せたり、授業で使った素材はスマホに自動で保存され、日付などで呼び出すことができるため復習する時にも役立ちます。でも、Kocriを使う最大の利点は、黒板の位置によって教室の前に立たざる終えなかった先生が自由に移動し、教室全体がよりインタラクティブになることかもしれません。

Kocriは、2014年からサカワとカヤックが取り組む「みらいのこくばんプロジェクト」を製品化して誕生したものです。これは、学校制度が始まって以来、100年以上変化することなく教育現場で使われ続ける黒板について、アイディアと技術を組み合わせることで黒板の新しいあり方を提案することを目指しています。

現在はiOSアプリとして提供されるKocriは、7月の正式発売に向けて着々と開発中。アプリの販売想定価格は5,000円とのこと。発売に先駆けて、公式サイトではKocriの機材セット(アプリインストール済みのiPod touchもしくはiPad、Apple TV)を1ヶ月間2週間無料で試せる体験パックの申し込みを受け付けています。

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