カリフォルニア州 Rancho Plos Verdes 発——Bitfinder の代表兼共同創業者の Ronald Ro 氏は、スマート空気品質モニタ「Awair」を作るにあたって、自分の娘からヒントを得た。
Ro 氏によれば、彼女は生まれながら皮膚に疾患があり、空気乾燥、日光、温度に敏感だった。保育所に通うにあたって状態を保てるよう、Ro 氏は電子回路上の複数のセンサーをハックした。一日を通して、湿度、温度、紫外線を計測すべく、彼はそれらのセンサーを娘の背負いカバンにつけた。毎日の終わり、彼はセンサーを Bluetooth 経由で PC と同期させ、娘が一日でどの程度の刺激を受け、彼女の皮膚にどんな影響を与えたか思慮を深めていった。例えば、ある日保育園がすごく乾燥していたことがわかれば、Ro 氏は娘に、スキン・ローションを多めに塗り、加湿器のスイッチを入れなさい、ということができるようになった。
このセンサーが娘にとって、どれほど役に立つかを見ているうちに、Ro 氏は現在の共同創業者兼 CTO の Kevio Cho 氏と、商品として空気品質モニターを作ろうと考えるようになった。そのデバイス Awair が今日(原文掲載日:5月27日)、ロサンゼルスの南にある海沿いの街 Rancho Palos Verdes で開催された Code Conference でローンチした。価格は149ドルだ。
Awair はテーブルの上に置くラジオのような見栄えをしており、屋内の温度、湿度、二酸化炭素濃度、細かいチリ、揮発性有機化合物を計測する。Android または iOS のスマートフォン・アプリと接続し、データを分析し、身の回りの空気品質についての洞察を提供する。時間の経過と共に環境を学習し、ユーザにアドバイスを提供する機能も持っている。
興味深いことに、Awair は加湿器など他の家電とも接続でき、必要に応じて自動で電源をオンオフすることも可能だ。Misfit Shine やフィリップスのスマート電球 Hue、Google の煙感知器 Nest などとも接続できる。Awair の計測データに応じて警報やアクションを制御したいなら、IFTTT.com を使うことも可能だ。
Awair は今秋にも発売される予定で、今日から販売予約が可能になった。同社は売上の1%を、発展途上国向けの Awair 簡易版の開発に充てたいとしている。
サンフランシスコに拠点を置く Bitfinder は2013年の設立、これまでにエンジェルラウンドで138万ドルを資金調達している。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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