STORES.jpがどこでも課金決済できる「バイボタン」を公開

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STORES_BUTTON01

インスタントにコマースが始められるSTORES.jpを運営するブラケットは5月20日、自社ウェブやブログなどに自分のストア商品の購入ボタンが設置できる「バイボタン」の提供を開始した。ストアアカウントを持っているユーザーであれば利用は無料。

STORES BUTTONのページから自分で登録した商品を選択してボタンの種類を選択、コードを発行してサイトやブログなどに貼り付ければ販売開始となる。

購入ユーザーはSTORES.jpのサイトに遷移することなく、その場でポップアップした画面から商品を購入できる。下記にサンプルにボタンを設置してみたので試してみてほしい。(実際に購入はできないのでご注意を)

ブラケット代表取締役の光本勇介氏の話では現在STORES.jpには28万店舗が登録されており、自社でもサイトやブログなどを持っている場合が多数みられるということで、そちらに直接購入が可能なボタンを設置できるようにしたかったということだった。Paypalで購入ボタンを作ったことがある人であれば、試してみるといいだろう。随分簡単なことがわかるはずだ。

STORES_BUTTON02
商品の登録はSTORES.jp内で実施する
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商品が登録されていればそれを選択してコード発行すればOK
govino___割れないワイングラス
実際に自社サイトに設置しているユーザー店舗

一方で、この流れは今、ウェブサービス全般に流れる「課金決済」のトレンドにも少し被る。メタップスの「SPIKE」は手数料無料というモデルで簡易に決済ボタンが設置できるようになっているし、インスタントコマースのライバル、BASEは新たな決済ブランドとして「PAY.JP」を立ち上げた

世界的な本命とも言えるStripeは先日日本に上陸したばかりだし、そのサービスにインスパイアされて生まれたWebPayはLINE傘下となり、同社ライフスタイル戦略の中心的な存在となっているそうだ。

ただ、光本氏はあまりその「課金決済代行」というビジネス領域に積極参戦するつもりでこれを作ったわけではなさそうだった。実際、決済代行はサードパーティーのサービスを使っているし、彼との会話の中でもあくまでビジネスの中心はストアとしている。

ビジネスモデルにもよるだろうが、コマースでは流通総額に応じた売上手数料、プラットフォームの利用料、課金決済代行手数料、プラグインや周辺サービス(フルフィルメント等)のオプション料金、店舗送客に関する広告収入に短期融資ビジネスと、収益化ポイントは幅広い。事業者は時代の流れと自分たちの立ち位置に応じてこれを組み合わせて勝負する。

一方でもっと売買がカジュアルになればいいという彼の考え方はこれまでと変わらない。総量としてのネット売買流通総額を拡大している点では競合含め全員方向性は同じだ。

今はスマートフォンによるデバイスの急激な普及で、インターネット接続ユーザーの幅がさらに拡大し、例えばこのSTORES.jpやもっと個人に近いメルカリやフリルといったC2Cの流通が一気に拡大したことから課金決済ビジネスに多くの関心が集まっているように思う。

さて、STORES.jpにどういう反応が起こるのか。少し興味深く見てみたい。

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