人工知能技術のAlpaca、深層学習で画像の意味を認識させられるプラットフォーム「Labellio」をローンチ

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2015.6.30

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サンマテオ(シリコンバレー)、神戸、東京に拠点を置き、人工知能技術を使ったウェブサービスやアプリを開発するスタートアップ Alpaca は30日、深層学習(deep learning)により画像のラベリングが可能なプラットフォーム「Labellio」をローンチした。

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Labellio を使って、ゴリラの写真とそれ以外の写真を判別している例。

Labellio には、GitHub か Google のアカウントを使ってログインが可能。ユーザは、自らが持つ画像ファイルやインターネット上に公開された画像をキーワードサーチし、複数の画像群に対してラベリングすることができる。この作業を繰り返すことにより、Labellio が学習する形で画像認識の条件モデルが生成され、それを Labellio 上で使ったり、データセットとしてエクスポートすることが可能だ。

Alpaca では、 Labellio のユースケースとして、Google Photos のような写真共有サービスでのタグ付け自動化、似ている顔の認識による人物の推定、定点カメラの写真を使った雨が降っている、雪が降っているなどの天気の自動判定、ソーシャルネットワーク上にアップロードされた写真からスポンサーによる自社プロダクトが映っているものの検出、などを想定している。

ターゲットとしている業界は、幅広くロングテールです。ソーシャルネットワーク、コミュニティサイト、画像認識や監視をしているサービスまでさまざま。小売業では、商品の画像を認識させて、POS システムと連動させるようなしくみも考えられるでしょう。(共同創業者 CEO 横川毅氏)

これに似たサービスとして、THE BRIDGE では ソーシャルネットワーク上に投稿された写真から、商品のブランドロゴを検出して、ブランドの認知計測ができるサービス「Brand Pit」を紹介したことがある。Brand Pit はブランドロゴの検出に特化しているのに対し、Labelio では深層学習エンジンに学習さえさせれば、その商品が何であるのか、どのような状態であるのかなど、写真に含まれるさまざまなコンテキストをデータとして抽出したり、ラベリングしたりすることが可能になる。翻訳システムの特定分野の辞書を作るような感覚で、ある事業分野に強い画像認識判定が期待できるデータセットをユーザが作り、シェアしたり販売したりするようなことも考えられるだろう。

Brand Pit がやろうとしていることを、Labellio を使って実現することも可能でしょう。ブランドだけでなく、たとえば、写真からチーズバーガーとハンバーガーの違いを見極めたりもできる。

そういうことをやりたいなと考えている人たちに、使えるしくみが十分に行き渡っていないと考え、多くの人に使ってもらえるように Labellio を作りました。(横川氏)

Alpaca によれば、Labellio はこれまでに培った技術を披露する MVP(Minimal Viable Product)的な意味合いが強く、マネタイゼーションについては、Labellio の技術を元にした新たなサービスを開発しているということなので、こちらのローンチについても楽しみにしたい。

Alpaca は、2014年に Movida Japan の第5期バッチから輩出された Ikkyo Technology のチームを前身としている。共同創業者で CEO の横川毅氏のニューヨークでの勤務経験、同じく共同創業者で CTO の原田氏のシリコンバレーでの3年半にわたるエンジニア経験を生かし、グローバルな展開を念頭にアメリカで設立された。データベース・コミュニティで積極的に活動する Luke Lonergan 氏らをアドバイザーに招き、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)などの支援も得て、積極的にビジネスを展開している。

同社は4月に開催された Slush Asia のピッチバトルにも、ファイナリストとして登壇していた。

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