スクーター版Teslaはどこまで売れるか? — Gogoroがスマートスクーターをβローンチ

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gogoro

<ピックアップ : The ‘Tesla of scooter’ is finally available and it looks incredible>

自動車業界に革命をもたらしたTeslaですが、同じようなことがスクーター業界でも起こるかもしれません。

6月27日、台湾に拠点を持つスタートアップのGogoroがスマートスクーターをプレーオーダという形でローンチさせました。発売当初は台湾のみでの提供ですが、今後は世界展開を目指しているとのことです。価格は、4,100ドル前後。

「スマート」ということで、スクーターとスマホが連動しています。ガソリンを使わない充電式のバッテリーを原動力として動き、バッテリーがどのくらい溜まっているかを専用アプリを通じて随時知ることが可能です。ちなみに充電箇所は台湾国内ですでに32箇所設置されています。

故障した際は、ピンポイントでどの部品に問題があるかもアプリを通じて通知されます。最も特徴的なのは機械学習機能で、ライダーの乗り方の癖を把握して、燃費を効率化してくれるのだとか。

さて、スクーター版Teslaとも言うべきプロダクトですが、販売戦略はTeslaとは異なってきそうです。というのも車というのは取引額が大きいので、購入台数が少なくても収益化は図れますが、スクーターは逆です。取引額が車と比べて安価な分、数を売らなければ大きな収益化は見込めません。

この点、世界展開を目指して、販売数を伸ばそうとしていることには納得がいきますが、課題点はどう売るかでしょう。

Teslaの場合、まずは有名人やセレブに使ってもらうことで、そのような人たちに憧れる顧客へリーチさせる「ミラー効果」という戦略を用いました。つまりアーリーアダプターとなるセレブ達自身に広告塔になってもらうことで、認知度を高め、高級車を買えるクラスの人たちにリーチしたのです。

一方スクーターに関して言うと、セレブ達がこぞって使うかと問われると疑問に思います。そのため、Teslaのように高級車種のカテゴリーに入りますが、販売戦略は全く異なってくることが予想されます。

Eスクーターの世界市場での販売台数は2014年度で410万台で、2023年には460万台に至るという試算が出ています。この市場の中で、どのように販売戦略を繰り広げてくるのかに今後注目されそうです。

※追記:同じ調査会社による別のデータでは、2015年から2024年までに、電動バイクと電動スクーターの総販売台数は5500万台になるとあります。

Via Business Insider

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