“先生ファースト”なサービスをーー生徒と講師のオンライン指導マッチングプレイス「センセイプレイス」が資金調達

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sensei place

個人の講師と生徒をマッチングさせるオンラインプラットフォーム「センセイプレイス」を運営するセンセイプレイスが、スローガンとスローガンコアント、Viling Ventures Partnersから資金調達を実施した。

「センセイプレイス」は、モバイルファーストで開発された講師と生徒のプラットフォーム。講師は自分で講師代を設定し、生徒から指名されると勉強を教える。生徒は講師のレビューなどを記録していき、講師の評価が蓄積される。



中高生を対象としており、ユーザの約7割を大学受験生が占めている。「先生の評価が個人ではなく塾や法人に紐付いてしまうことを変えたかった」ーーそうセンセイプレイス代表の庄司裕一氏は語る。

庄司氏「塾や教育業界では先生が消耗してしまいやすい。講師は給料がなかなか上がらず、評価の蓄積が難しい。「センセイプレイス」では、その状況を変えたいと考えています。」

庄司氏とセンセイプレイスのCTOを務める馬場祐平氏は2007年に立ち上げたオンライン私塾「道塾(2011年に道伴舎に名称変更)」の運営を行ってきた経験を持つ。早期からオンラインでの学習指導を実施し、累計で1000人に教えてきた彼らが、次に選んだのが先生にとってのプラットフォームの構築だった。

サービスを立ち上げることを決めた彼らは、EdTech系スタートアップに特化したアクセラレータプログラム「Slogan Viling Ventures」の門を叩いた。2期生としてプログラムに参加した彼らは、メンターからのフィードバックを得ながらサービスをブラッシュアップし、今年の4月にサービスをリリース。3月のデモデイでスローガンのベンチャーキャピタリスト 前川英麿氏が彼らのビジョンとチームに注目し、今回の出資に至った。

前川氏「印象に残っているのは、チームの良さ。サービスも、先生と生徒の密なコミュニケーションを促し、そのログを残すというもの。このログが価値になると考えています。また、教育系のサービスは生徒目線になる場合が多い中、先生目線でサービスを作るというのは珍しい。この選択が面白いと思いました」

そう前川氏は振り返る。スローガン代表の伊藤豊氏は、将来的なスローガンとの事業シナジーも見据えている。

伊藤氏「道塾という前身となる活動をしているチームで、良いチームだと思いました。今回の出資は、ファンドのスローガンコアントに加えて、スローガン本体からも出資しています。これまで、スローガンは大学生向けに様々なキャリア支援をしてきました。

日本では優秀な学生が飲食のバイトをしていることも珍しくありません。スキルや能力次第で、稼げるような仕事の選択があってもよいはず。ただ、時給の良い家庭教師といった仕事には地理的な制限があります。生徒に良い指導をすることで、それが可視化されて、給料の向上につながる、「センセイプレイス」があればそんな働き方が学生のうちから可能になります。

就職という非日常ではなく、日常につながるサービスとして「センセイプレイス」はとてもスローガンと相性が良いと考えています。将来的には、事業でもシナジーを出していきたいと考えています」

アクセラレータプログラムに参加するように声をかけたViling Ventures Partners代表の栗島 祐介氏は、

栗島氏「彼らはプログラムに参加した3ヶ月間のうちに、どんどん成長していきました。「センセイプレイス」は近くに塾が少ない日本の地方やASEAN等の海外の地域でも使えると考えており、可能性の広いサービスだと考えています」

と「SENSEI PLACE」への期待を語った。今後は、スローガンからエンジニアリングのサポートを受けてサービスをブラッシュアップし、夏にリニューアルを実施する予定だ。講師と生徒、双方からのフィードバックを得ながらプロダクトを磨いていく。

馬場氏「生徒に勉強を教える先生の覚悟や生き方というのは、生徒に影響を与えると私は思います。自分で価格を決め、仕事をとる先生は、雇われて勉強を教える先生とくらべてやる気や意気込みが異なるはず。

そういった先生が増えることで影響を受ける生徒の数も増える。「センセイプレイス」を通じて個として教える先生が増えることで、教育の本質が変わるのではと考えています」

そう馬場氏はサービスにかける熱意を語った。

プロダクトが磨かれ、ユーザ数が増えてきたとき、「センセイプレイス」は先生にとってどのような場所になるのだろうか。

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