最良のエンジニアは速記者ではなくアーティストだーーPaul Ford氏の大作記事「What is Code」が語ること

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<Pick Up> What I learned by reading Businessweek’s incredible 38,000-word article on code

ライターでプログラマーのPaul Ford氏が書いた「What is Code」という記事が注目を集めてる。コードについて、専門家ではなくても理解できる形で語るこの記事は、38,000語から成る超大作。ピックアップした記事の著者は、完読するのに82分かかったそう。

実際の記事を読むに越したことはないけれど、時間がない人のために大事なポイントが要約されていたので、一部をご紹介します。

あらゆるものを動かすのはソフトウェアだーーWindowsやFlappy Birdに限らない。銀行のATM、エレベーター、洗濯機、わたしたちの生活のあらゆるものを動かすのは、その裏側にあるソフトウェアに他ならない。私たちが普段耳にするソフトウェアエンジニアは、Googleや注目のスタートアップで働く若者であることが多い。でも、世の中のソフトウェアエンジニアのほとんどが、非ソフトウェア企業の平凡な仕事に就いている。

ソフトウェアの目的は、データを管理することーーデータというのは、画像、音声、Eメールアドレスなどデジタルなものを指す。ほとんどのデータは「データベース」というデータを管理するために作られたソフトウェアプログラムの中で生かされる。ソフトウェアの多くが、データを追加し、データを変更し、何かしらの目的でデータを取り出すために存在する。

「10倍エンジニア」はおそらく神話に過ぎないーー他のエンジニアに比べて、明らかに生産性に優れたエンジニアが存在するのは確か。ただ、世間で言われる「10倍(早い)プログラマー」は、おそらく現実には存在しない。仮に存在したとしても、彼らはGoogleのようなソフトウェアを主体とする巨大企業で働いていて、君のもとにはいないだろう。君が10倍企業で働く10倍マネージャーではない限り。

最良のエンジニアは速記者ではなく、アーティストだーーコードを書くだけなら誰にでもできる。コードを生み出す部分は簡単だ。最良のエンジニアは、より大きな視点を持っている。自分のミスに気がつくのも早く、自分が書くコードがもたらす影響範囲や結果を理解した上で取り組むため、大失敗をすることがない。

読み切るのに約1時間半かかるという記事を読むのには決意が必要だけれど、ちょっとした本を読むような気持ちで臨むと良いかもしれない。Bloomberg Businessweekが、まるまる一号をこの記事に捧げたというくらいだから、きっとその価値があるはず。

via. Business Insider

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