中国のライドシェア Didi-Kuaidi(滴滴快的)が20億米ドルの調達へ、Uberとの真っ向勝負に挑む

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Photo by Christian Junker - AHKGAP
Photo by Christian Junker – AHKGAP

中国のライドシェアリングアプリの戦いは急速に資金力戦の様相を呈してきている。Didi-Kuaidi(嘀嘀快的)の本日の発表はそれを裏付けるものだ(編集部注:原文掲載7月2日)。Didi-Kuaidiはライドシェアリングアプリ市場トップの位置を守るため、20億米ドルもの資金の調達を計画しているとのことである。ここしばらくUberとDidiの両社とも中国で追加資金の調達を計画していたが、特にDidiの目標金額は増え続けている。最初は10億米ドルと噂されていたのが15億米ドルになり、そして今や20億米ドルである。一方、伝えられるところによるとUberは中国市場向け限定で10億米ドルの調達を計画している模様である。

両社とも正式に金額は公表していないものの、おそらくDidi-KuaidiとUberの両社とも中国では損失を出していると思われる。Uberはグローバルで赤字なようだが、中国事業への多額の出費は大幅な損失となっていると思われる。同様に、Didiもプロモーションだけで多額の資金を費やしており、無料乗車を提供している。同社が利益を計上することとなれば驚かずにいられない。

原理上、これらは間違ったことではない。事業の拡大期に赤字経営で大きな市場シェアを確保することは、大きな成功を収めたテックスタートアップの多くが長年にわたり採用してきたアプローチである。しかし、中国のライドシェアリングアプリ市場に投入された資金の総額は今や巨額であり、このような戦いがいつまで継続可能なのかという点は大いに疑問である。両社とも、市場の大半を押さえ、中国政府がライドシェアリングアプリに認可を与えるまでは、値引きなどを小さくしようとはしないし、利益を出そうともしないだろう。

しかし、中国政府がいつ認可を与えるのか、そういう日がくるのか知る由もない。もし、中国でUberのモデルが合法化されるのに5年を要するとしたら、2社とも、それまでの間ずっと巨額の資金を注入し続けることができるだろうか。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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