世界で1,500万DLを誇る画像加工アプリ「FOTOR」がフォトコンテストワールドカップなどの新機能を追加

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画像加工アプリ「FOTOR」
画像加工アプリケーション「FOTOR」

2012年にリリースされた画像加工アプリ「FOTOR」。機能的にはPhotoshopと同レベルでありながら、写真や画像加工の専門知識がない人でも簡単に使えることが特徴です。ダウンロード数は世界で1,500万超。なかでもユーザーが一番多いのはポルトガルで、他にもアメリカやヨーロッパなど各地に分布しています。

各国でがっつりローカライズ

国によってFotorの使われ方はさまざまだと話すのは、運営会社「Everimagining」でマーケティングを担当する姫野裕介さん。例えば、アメリカやスペイン語圏などでは、自撮りを含む人物写真が多く加工される傾向が。アジア圏でダウンロード数No.1の日本ユーザーには、やはりスタンプが人気だそう。言語など基本的な部分のローカライズのみならず、Fotorでは日本向けのスタンプを用意するなどしてがっつり現地仕様にしています。

画像加工のアプリは、InstagramのようなSNS主軸のものから、画像加工をメインにしたものまで多数存在します。そうした中で、Fotorがこれほどまでにユーザーに支持される理由はどこにあるのでしょうか。

「画像加工系のアプリは、機能だけを見ると一見似たり寄ったりです。Fotorのユーザーさんに関しては、画質の良さや、加工した後の色の出具合などを気に入ってくださっているようです。きれいに自然な色合いに仕上がるというか。仕上がった写真を見て、口コミなどで広がっています」(姫野)

フォトコンテスト機能で新人発掘

そんなFotorに、新たに「フォトコンテストワールドカップ」機能が追加されました。国境を越えたユーザー同士の交流が可能になるこの機能は、アプリ内に設けられた専用コーナー。約週1度のペースで出題されるコンテストのテーマに応じて、ユーザーは自分が撮った写真で参加することができます。優秀な作品には、最高5万円の賞金が出るとのこと。

Fotorでは、機能として用意する前から写真コンテストを開催。例えば、今年の母の日には、自分にとっての「お母さん」を表現する写真を撮って、#Fotor4Momというハッシュタグと共にFacebookまたはInstagramに投稿するコンテストを開催。InstagramやTwitterでこのハッシュタグを検索すると、世界各国のユーザーが母の日を祝う写真を振り返ることができます。

また、フォトコンテストワールドカップ機能は、一参加者としてだけでなく審査員としても参加できる仕組み。審査員になると、その時々のテーマに応じた写真が見本として掲載され、プロフィールや写真家としての活動内容などが紹介されます。審査員になった人が、プロのカメラマンとしてもっと世に出る後押しをしていく狙いです。

国境を越えて交流できるSNSへ

中国四川省を拠点とするEverimaginingの設立は、2009年にさかのぼります。当時は、「HDR Darkroom」と呼ばれるPC版の画像加工のソフトウェアを開発していました。徐々にPCから携帯へ、そしてスマートフォンへと移るユーザーの流れに対応するため、Fotorを開発することに。現在は、主に中国人スタッフから成る60人ほどのチームで開発しています。

今後、FotorではSNSやコミュニティの要素を高めて行く予定です。特に欧米のユーザーは、単なる画像加工ではなく、コミュニケーションを求めていることがわかっています。また日本のように、その日に食べたものをカジュアルに投稿するというより、芸術性を追求したアート作品のような写真が多く共有されているとのこと。たしかに、Fotorブログの常設コーナーである「Photos of the week」にも、凝った作品が並んでいます。

動画で言うことろのカジュアル版がYouTubeだとするなら、Fotorはより作品よりのVimeoに近い存在なのかもしれません。芸術思考が高いユーザーは、どんなコミュニケーションを求めているのか。今回のフォトコンテストワールドカップ機能を皮切りに、今後もそんなユーザーの要望に応えていきます。

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