身体を使って直感的に演奏ができる、しくみデザインの新世代楽器ソフト「KAGURA」待望のMac版がリリース

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kagura

2015年1月に、距離認識やジェスチャー認識などをもとに、直感的な操作をもとに身体を動かすだけで楽器演奏を行うアプリ「KAGURA」をしくみデザインはリリースした。これまでは、Windows版のみだったが、本日からMac版がリリースされたと発表した。

「KAGURA」は、Intel® Perceptual Computing Challenge 2013でグランプリに選ばれ、リアルタイムの奥行き認識機能を搭載したIntel®RealSense™3Dのもとで稼働するサービスとして開発。しかし、Intel®RealSense™3DがMac未対応ながら、Windows版がリリースされてから世界中からMac版のリリースする要望が多く寄せられた。そこで、当初は2016年1月頃を目処にMac版リリースに向けて開発を進める予定だったが、ユーザの声に応える形で、前倒しで開発を行い、今回のリリースとなったという。

「この半年間で、パフォーマンスや音楽制作など、KAGURAのユーザー層とMacユーザーの層が近いことがはっきりしました。SXSWに展示しても、ダントツでMac版が欲しいという意見も多かったです。そこで、今回のMac版を前倒しでリリースしました。ただし、Mac版はRealSenseカメラが使えませんので、ジェスチャーによる操作や水面のインターフェイスなどにこだわらずに「身体を動かして演奏する」ことに、よりフォーカスしていく形にしました」(しくみデザイン代表の中村俊介氏)

今回のMac版はジェスチャーや水面エフェクトは利用できないが、KAGURAに搭載されているすべてのサウンドセットを演奏することが可能だ。また、KAGURAをリリースしたことで、中村氏が思っていた以上の使われ方や反響があったという。

「KAGURAのユーザーはロボットに演奏させたり動物やCGが演奏して遊んだりと、私たちが思いもしなかったようないろんな使い方が出始めています。なかなかウチでも追いかけきれませんが、ときどきこんな風に使ったよという連絡もいただきます。先日は、養護学校の先生から、様々な子供達が音楽の演奏の楽しみを体験できる魔法のようなアプリだという喜びのメールをいただきました」

さらに、KAGURAはミュージシャンやプロもパフォーマーからも触ってみたいという声や、一緒になにか連動して演奏してみたいといった声も多いという。

「カグラー(KAGURAパフォーマー)としてパフォーマンスをしてみた(orみたい)という連絡も少しずついただくようになってきました。オリジナルのサウンドセットをつくったり、他の機器との連動をしたりしたい、というさらなる機能の要望へと繋がっています。ダンサーやアイドルやアイドル候補の方たちと協力して、楽器としてのKAGURAが成り立つようにカグラーを生み出していけるような動きもしたいと思っています」

Mac版の要望と同じく、ユーザからの声が多かったのがMIDI 対応等によるDJ機器への連携を可能にするといった、実際のパフォーマンスで使うための高機能なプロフェッショナル版への要望だ。今後の展開としては、MIDI対応、シーン展開、映像エフェクト等の、パフォーマンスに向けた機能を充実させたプロ版のリリースやユーザー自身によるオリジナルサウンドセットの制作を可能にするオーサリングサービスなどに対応していくという。

「目指すところは、新しい音楽の楽しみ方です。完成したものを聞くだけでなく、曲を作ってシェアするでもない。ユーザーが素材的なモノを提供してそれを別のユーザーが演奏するという「演奏体験」のプラットフォームを生み出せると楽しいなぁと思っています」

 

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