史上初のリキッドメタルスマートフォン「Turing」、7月31日より先行予約開始

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Turingフォンは外郭が完全にリキッドメタルでできた市場初のスマートフォンだ。米国と中国で7月31日から先行予約が開始される予定だ。

iPhone6などのスマートフォンは曲げられるアルミのような素材が使用されているが、リキッドモルフィウム(液体金属合金)でできているTuringフォンを曲げることはできないだろう。

リキッドモルフィウムはチタンや鉄よりも強い素材で、衝撃をより効果的に分散してくれる。一程度を超えた圧力を与えれば壊れてしまうが、曲がることはない。また、アルミやステンレスとはかなり異なったように光を反射する。

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これまでリキッドモルフィウムで10mm以上の大きさのものは製造することができなかったとTuring Robotic IndustriesのCEOであるS.Y.L. Chao氏は言う。iPhone 6はSIMカードスロットにのみリキッドメタルを使用しているが、Chao氏はiPhone 7の外郭はおそらくリキッドモルフィウムで作られるのではないかとしている。

同社はこの新素材の大量生産について、新しい製造工程を開発したとChao氏は話す。

Turingスマートフォンのフルスペックはこちら

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このスマートフォンは外側も内側もナノコーティングされているので、防水性に優れている。水没した場合、水は側面のポートから中にある回路基板に入ってしまうが、基板もナノコーティング処理されているので水分子ははじかれるのだ。

他にも素晴らしい点は、側面に搭載された指紋認証機能である。親指を側面にあるセンサーに置くと、iPhoneに搭載されている表面の下部にあるセンサーの場合よりもさらに自然にかつ人間工学に適したようにフィットする。

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Turingフォンは、他の多くのAndroidフォンが使用するような標準USB電源ポートを使用せず、代わりに9ピンのMagSafe電源アダプタを使用している。

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セキュリティ

Chao氏がTuringフォンについてまず最初に説明してくれたのは、エンドツーエンド認証システムを使用しているという点だ。製造されたすべてのTuringフォンにはそれぞれ固有のTuringキーが内蔵されている。これらのキーは複雑な暗号化システムを使用しており、ハッカーにもほぼ破られることはない。アプリ開発者たちはTuring API経由でそれぞれ自身のTuringキーを取得できる。

すべてのTuringキーはお互いを識別できるため、Turingフォンと、例えばeコマースアプリとをつなげるセキュアトンネルを確立することができる。安全な通信やトランザクションを行うために、サードパーティ製の暗号化サーバー経由で処理する必要はない。

Turingフォンは3タイプの異なる(が、似通った)デザインでローンチされる予定だ。メモリ容量は2種類から選択可能。64GB版は740米ドル、128GB版は870米ドル、と現在市販されているミッドレンジのスマートフォンとほぼ同程度である。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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