Y Combinatorが支援する「Prayas Analytics」:小売店の売り上げ拡大に役立つソリューションを提供

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via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
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常にテスト調査を実施すること。

ハードウェアやソフトウェアを開発するデジタル企業であろうと、従来型の実店舗であろうと、テスト調査が経営において重要であることは間違いない。前者にはたくさんのツールがあるが、実店舗にとってテスト調査の実施はコストが高くなり得る。Prayas Analyticsはその課題を解決できるかもしれない。

Prayas Analyticsによると、店舗内にある既存のインフラを活用することで、小売店は販売を増加させる方法について意思決定を行うのに必要な情報を収集できるという。インストールは不要で、あらゆる関連ソフトウェアは小売店の既存システムにインストール・統合が可能である。必要なのはただ、店舗の防犯カメラにソフトウェアを取り入れることだけだ。

店内で起きていることを把握することと、顧客がなぜ購入せずに立ち去ってしまうのかについて学び、労働力を効率的に活用し、販売増加を目指して商品配置や全体的な店舗の雰囲気を改善するための実データやインサイトを手にするのとは別の話である。

防犯カメラからの情報収集は店舗運営をより効果的にするのに役立つ一方、店舗内の顧客を追跡するのは物議を醸す可能性がある。会社設立者のPranshu Maheshwari氏はこの点について心配する必要はないと言う。彼のサービスはいかなる顔認証も使用せず、また個人を特定できる情報を記録することはない。店舗に共有される情報は、顧客の店舗滞在時間を長くするための方法や顧客がレジ待ちのときに何をしているかを理解するのに役立つ、Prayas Analyticsが使用する集計データである。

Prayas Analyticsが解決しようとしている問題は新しいものではなく、そのテクニックは革命的と呼べるほどのものでもない。しかし小売店にとって魅力的なのは、必要なデータを入手するのに高価なインフラが要らないという点だ。Maheshwari氏によると、導入期間は数週間、数ヶ月という単位ではなく数日程度だという。小売店にとってのオプションにはビーコンセンサー、アンケート調査、ミステリーショッパーなどがあるが、Prayas Analyticsの手法はあまり顧客の懐に入り込むものではないようだ。

このサービスの利用料金は店によって異なるほか、店の規模や必要とされているデータ等の要素が考慮される。現在、Prayas Analyticsでは試験プログラムを実施中で、顧客には様々な業種(オフィス用品、デパート、アパレル、ファーストフードなど)のFortune 500企業が複数含まれている。中小の小売店もこのプラットフォームの試験運用を行っている。

同社はY CombinatorとDorm Room Fundによる支援を受けている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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