韓国のデジタル・マーケティング企業 Yello Digital Marketing Group (YDM) は、バンコクを拠点とするソーシャルメディア・アナリティクス・スタートアップ Computerlogy の株式多数を取得した。買収に関わる金額など詳細については、現在のところ開示されていない。
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Computerlogy の CEO Vachara Aemavat 氏は、今回の経営統合に至った思惑について、次のように語っている。
アドテクの変化が激しいため、市場で顧客のニーズにあったプロダクトやサービスを提供するのは難しくなってきている。
このコメントに関連して、発表で、は今回の経営統合により、Computerlogy は YDM と R&D センターを協業することになるとされている。
Computerlogy は2009年に設立され、SocialEnable や TH3RE といったツールにより、ビッグデータ分析を使って消費者のインサイトを提供し、ブランドのソーシャルメディア・マーケティイングを支援してきた。Facebook Marketing Partner の称号を与えられており、Facebook のマーケティング・チームから技術支援とパートナー限定のアクセスを得ている。
今回の買収に至った YDM の思惑は、Computerlogy を東南アジアのトップ・ソーシャルメディア・マーケティング・プロバイダにすることにあるようだ。YDM は買収には積極的であり、これまでに Cauly(카울리)、AdQUA、PurpleFriends などを取得している。
YDM の CEO である Sang Seok Lee(イ・サンヒョク氏=이상혁)氏は、プレスリリースの中で次のように述べている。
Computerlogy が我々のチームに参加することで、YDM Group はデータ分析の能力を確固たるものとし、グループ傘下企業とのシナジーにより、アジアのソーシャルメディア広告市場を牽引することになるだろう。
YDM の親会社である Yello Mobile も、買収に積極的な企業として知られている。2012年に設立され、傘下のポートフォリオには74のアプリを持ち、2014年には61社もの企業を買収している。複数のアプリの累計ダウンロード数は、7月のソーシャルメディア・キュレーション・プラットフォーム Pikicast の取得を受けて、1,000万件に達した。
Yello Mobile のウェブサイトによれば、同社の社員数は2,000人、サービスを提供するユーザ数は2,400万以上に上る。
Computerlogy は、2012年の Facebook Developer World Hack で優勝している。
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