Instagramにも投稿する40〜50代のお母さんが、毎日のお弁当写真を投稿するレシピサイト「ObentoPark」

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ネット上で無数のレシピが共有されるようになった今、料理をする人にとって、ヒントはあちこちに散らばっているように思えます。でも、同じ料理の中でもお弁当作りはどうでしょう?持ち運ぶものだから具材が型くずれしないように工夫する必要があったり、キレイにお弁当箱に詰めるテクニックが必要だったり。そこには、家で食べる普段の料理にはない工夫が求められます。

家族のためにお弁当を作る40〜50代のお母さんInstagramユーザー

ObentoParkのトップ画面
お弁当レシピサイト「ObentoPark」トップ画面

そんなお弁当に特化して、お弁当の写真やレシピを共有し合えるサイトが「ObentoPark」です。今年7月10日のリリース以降、約800件のレシピが投稿されています。

子どもや旦那さんのためにお弁当を作るお母さんにとって、それは毎朝のこと。晩ご飯の献立作りに悩むように、お弁当のネタにだって困ります。ObentoParkなら、美しく詰められたお弁当の写真を見ることでインスピレーションを得たり、お弁当に最適な具材のレシピなどを知ることができます。

写真を扱うCGMでは、どうしても写真の質にばらつきが出てしまいがち。でもObentoParkには、どれも美味しそうなお弁当の写真が並んでいます。もちろん全てユーザーが投稿したもの。ObentoParkのInstagramアカウントを経由してユーザーが増えているんだそう。

Instagramのユーザーと聞くと若い層なのかと思いきや、むしろ40〜50代の女性が中心です。平日は毎日お弁当を作る人が多いため、一度投稿し始めたユーザーは毎日のようにObentoParkを再訪し、その日のお弁当を投稿してくれます。

「投稿してくださる方の年代は幅広いですが、愛妻弁当を作っている人、高校生くらいのお子さんのためにお弁当を作っている人が多いです。アメブロやInstagramなどと併用しながら、自分の作ったお弁当をより多くの人に見てほしいという思いがあるようです」(運営会社代表 菊池有樹恵さん)

お弁当作りで悩む人がいない世の中にする

ObentoPark運営会社 代表の菊池有樹恵さん
ObentoPark運営会社 代表の菊池有樹恵さん

ObentoParkを立ち上げたのは、運営会社 キャリアウーマンの代表である菊池有樹恵さん。OL時代にお弁当作りを経験したものの、お弁当箱に上手く詰めることに苦戦するなど、普段の料理とは違う難しさを感じたことを思い出し、ObentoParkの開発に至りました。

「料理はできるのに、お弁当は上手に作れなくて。オフィスの周囲の人の目に触れないようにしてお弁当を開いていました。そんな経験を思い出して色々調べて、ママをしている友人などに意見を聞いてみたところ、みんなお弁当にまつわる悩みがあることに気がついたんです」

菊池さんにとって、ObentoParkは起業してから2つ目の事業です。最初の事業は今もサイトこそ存続しているものの、大きくスケールすることはなく終わりました。菊池さんが、1つ目の事業で学んだこと。それは「欲しい、使いたい」という自分の気持ちにもう少し素直になってサービスを作ること。

「周りには投資家の方、先輩社長の方など経験豊富な方がいらっしゃいました。私は初めての起業で自分の未熟さを認識していたので、いただいた意見の方が常に正しいような気がしてしまって。人の意見を参考にすることも大切ですが、同時に自分が最初に思い描いたビジョンや、その時々の直感を信じることの大切さを学びました」

目指すは来年3月までに1万レシピ

菊池さん作のお弁当
ObentoParkに掲載されたお弁当を参考に作ったという菊池さんのお弁当

お弁当を作るお母さん(時にお父さん)には、朝は5時、6時起きという人も珍しくありません。お腹がいっぱいになるだけのご飯を人数分作るのだから、それもそのはず。そんな忙しいお母さんたちの朝の時間を10分でも短縮してあげたい。そのために、菊池さんが注力していきたいと話すのが、「常備菜」のレシピを増やすこと。

常備菜というのは、作り置きのおかずのことです。主に一つの食材を使い、短い時間でストックしておけるシンプルなおかず。比較的日持ちのする食材であることが多いため、冷蔵庫などに入れて保存しておけば、アレンジすることで簡単にお弁当のおかずにすることができます。

「お母さんが、朝お弁当作りにかける時間を10分短縮してあげたいと思っています。その10分で、お化粧に気を使えたり、新聞をもう少しゆっくり読めたりするかもしれない。週末に常備菜を作っておいて平日は楽をする。そんな時短のお弁当作りを後押しする常備菜のレシピも掲載していきます」

毎日お弁当を作ってもらっていると、それを当たり前に感じて「ありがとう」を忘れてしまいがち。お弁当作りで困った時の救世主になるだけでなく、この本来あるべき、でも足りていない ありがとうを埋められるようなサービスを作ることができるのか。「お弁当作りで悩む人がいない世の中にする」ことをビジョンに掲げ、まずは来年3月までに10,000レシピを集めることを目指します。

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