不動産ポータルのiPropertyをニューズ傘下同業が5.34億ドルで買収へ——東南アジアでのネット企業買収としては最大規模

by Tech in Asia Tech in Asia on 2015.11.16

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iProperty は、東南アジアのオンライン不動産ポータル事業としてはかなりの大物だ。現在、同社がさらに大きな大物、REA Group に買収されるところだと発表した(原文掲載日:11月2日)。REA Group は、オーストラリアや中国、ヨーロッパに不動産サイトを所有する News Corp の子会社だ。

これにより、iProperty の評価額は7億5,100万豪ドル(5億3,400万米ドル)となり、最近では東南アジアのインターネット企業においては最大級の買収となる。

REA は、iProperty の株主から1株当たり4豪ドル(2.80米ドル)で購入するか、またはそれぞれの株主に1株当たり現金で1.20豪ドル(0.85米ドル)および0.7株を提供するかのどちらかだろうが、購入がどのようになされるのかは不明だ。

IPO 直後に株を買った株主にとって、1株当たり4豪ドルを得ると仮定すると、ありがたいことに17倍の利益となる。REA は以前、1億米ドルを投資して iProperty に一口食らいついていた。

iProperty は今年最初の3四半期で2480万豪ドル(1,770万米ドル)の収益を計上したが、前半での税引き後の損失は155万豪ドル(111万米ドル)であった。

この買収は、Patrick Grove 氏および同社において依然として最大株主である Catcha Group にとって完全なイグジットとなる。Patrick 氏にとってはまったく悪い結果ではないように思われる。今までの最大のイグジットは求人ポータルの Jobstreet だったが、これもマレーシアで発足し、5億8,600万米ドルで売却された。

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多重正面作戦における一騎打ち

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iProperty の評価額が決まると同時に、東南アジアにおける iProperty の最も手ごわいライバルであろう PropertyGuru に今やすべての目は向けられる。PropertyGuru はシンガポールの市場リーダーだ。SimilarWeb によると、iProperty はマレーシアでは優勢ではあるものの、PropertyGuru は、インドネシアやタイでもアクセス量の点から見てiPropertyをリードしている。PropertyGuru は、iPropertyの400万人を超えた、月間1,000万人以上のユーザがいるとしている。

もちろん、民間企業として PropertyGuru の業績は不透明だ。しかし、公開文書によると、同社の評価額はおそよ4億8100万シンガポールドル(3億4400万米ドル)である。最近の投資者であり未公開株式投資会社のTPGは現在、36%という相当な割合で同事業を保有している。IPOは来年に向けて進められているようで、PropertyGuru がどのように世間の厳しい目に耐えるのかそのときに見ることになるだろう。

99.coやHipflat、Lamudi など参入したての企業にとって、iProperty の買収は、東南アジアのオンライン不動産検索サービスに対する健全な需要を示している。5億なんてやるじゃないか。だがそれは、参入したての企業はその段階まで進めることができるという仮定でのことだ。そしてその実現は、これらの企業が実質的な値打ちのある何かを提供するのかどうか、また競合たちがこれらの企業を再現できるのかどうかにかかっている。

PropertyGuru の DDProperty 買収に張り合って iProperty がタイの ThinkOfLiving を買収したことで、合併がすでに起こっている。もしシンガポールの99.coが自らを PropertyGuru に代わる実行可能な企業に育てることができるなら、同社が似たようなイグジットを手に入れようとすることは可能だ。例えば、iProperty なら突然やって来て 99.co を買収すれば、島国国家のライバルとすぐさま張り合うことができる。

概して東南アジアのスタートアップシーンにとって、買収は良いニュースだ。東南アジア地域が勢いを維持できるなら、10億ドル規模のイグジットが近いうちに見られだろう。例えば、GarenaやGrabTaxiなどの企業はすでに10億ドルを優に超える価値がある。

11月3日更新:PropertyGuru の実際の評価額を追記、最初の推定よりも低い。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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