スタートアップすることと、会社を運営することは別物

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Image Credit : Road / aigle_dore on Flickr

<ピックアップ> Starting And Running A Company Are Two Completely Different Things…

ああ、なるほどな、と思うことが多数ある内容でした。

RAMESH SHARMA氏はUK拠点のテックニュースサイト、Tech City Newsの共同創業者でそれ以外にも企業を経営してるベテランさんのようです。

端的に「スタートアップと経営の違い」に関するアドバイスがまとまってるんですが、経験からやってくる文字というのは雰囲気がありますね。私も彼とよく似た立ち位置でもあるので、継続の困難さについては共感できる部分が多かったです。

特に噛みしめたのはこちらの一文

Trying to do everything yourself will more than likely ensure your business fails to grow, and though it’s hard to relinquish control of parts of your own business

なんでもかんでも自分でやろうとするのは自分のビジネスの成長を妨げる以上に、ビジネスのコントロールを自分から切り離して他人に委ねることを難しくしてしまう(意訳)。

分かってるんですよ。いや、それは何度となく耳にし、目にし、人から助言され、実行しようとしたのですから。でもね、これ本当にできてるスタートアップの方って実はそこまで多くないんじゃないかなと。

ポイントは「やろうと思えば自分でもできるかもしれないけど、任せて安心な人材をしっかり経営陣に入れている」という点。RAMESHさんもこう書いてます。

Finding the right people with the right skill-set to join your business and keeping them on board is very important

ビジネスに正しいスキルセットを持った最適の人材を経営陣に据えることは大変重要である。

いや、もうそれはそれは本当によく分かってるんですよ。イヤと言うほど。それができないから困るわけじゃないですか。一人でしこしこと請求書作成したり、バナー作ったり、マーケティングのプランから記事の作成までやっちゃうわけですよ。

スタートアップが奇跡と呼ばれる理由、そのほとんどはチームだと思ってます。特に国内については市場がエマージングではない(少なくとも人口においては)ため、インドみたいな爆上げは期待がしづらいです。

では、スタートアップが継続して企業になるには何が必要なのでしょうか?まず、創業についてはこのあたりの項目が私個人も取材でよく聞く話です。

  • 自分ができて、世の中的にやるべきで、人からやってほしいと思われてることがある
  • 同じ志を持った仲間が少なくとも一人か二人いる
  • お金についての経験と知識がある
  • なぜ今までそれがなかったか説明がすらすらできる
  • あきらめない

次に継続して成長する企業になってる方々はどうでしょう、次の部分が強いです。

  • チーム:特に経営陣に適切なスキルセットを持った人材が揃ってる
  • ファイナンス:市場にあった調達方法を熟知してるVCがついてる
  • マーケティング:自走可能なマーケティングのサイクルを持ってる

全体的にみてやはり国内ではチームが創業でも継続でも重要なのがよく分かります。

ただそのチームに至っても、現在安定している仕事があるのであればわざざわこんな成功確率の低いところにくる必要はありません。因みに私はベテランがヘンテコなスタートアップをするぐらいなら、今の企業で大きな経済をまわし、数十人のチームを率いてる方がよっぽど世の中のためになると思ってる派です。

若い人たちはチャレンジした方がいいですけどね。

そういえば、米ヤフーに17歳で創業したスタートアップ(summly)を売却したNick D’Aloisioさんはオックスフォードに勉学するため、ヤフーを離れるそうです。これぐらいパンチのある話題を提供できるのが若さのよいところではないでしょうか。

ということでオッサン起業家組もがんばります。

via Tech City News

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