生体認証決済のLiquidが、伊藤忠・電通国際情報・クレディセゾン・東京大学エッジキャピタルから資金調達

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2015.12.28

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生体認証技術を使った決済サービスなどを開発するスタートアップ Liquid は25日、伊藤忠商事(東証:8001)・電通国際情報サービス(ISID、東証:4812)・クレディセゾン(東証:8253)・東京大学エッジキャピタル(UTEC)から資金調達したことを発表した。調達金額については、明らかになっていない。

今回の調達に先立ち、Liquid は総務省の I-Challenge!(ICTイノベーション創出チャレンジプログラム)から補助金として2014年に約4,200万円、2015年に約5,000万円を受けており、また、2015年3月には UTEC から資金調達している(調達金額非開示)。また、調達のタイミングは定かではないが、同社は NTT グループやデジタルガレージ(東証:4819)も株主であることを明らかにしている。

Liquid は2014年、ドコモ・ベンチャーズの第3期スタートアップから輩出されたスタートアップで、指紋認証による決済サービス「Liquid Pay」を提供。従来の指紋認証システムは、事前に登録されている指紋をすべて検索するため時間がかかり、1対1 のマッチングしかできなかったのに対し、Liquid Pay では深層学習を採用することで 1対N での指紋マッチングが数秒未満で可能になった。これにより、事前に登録した指紋で、現金もカードも使わない決済が可能。2本の指を使うことで、他人を誤認する可能性は1億人分に1人の確率まで減少させている。

Liquid Pay は現在ハウステンボスに導入されており、来場客は手ぶらで買い物、レストランや土産物屋での決済が完了できる。スリランカのホテルでは、チェックインした後の部屋の鍵や提携先のキャッシュレス決済などに導入されているそうだ。今年9月には、北海道小樽で外国人観光客を対象にした、Liquid Pay ベースの地域通貨サービスの共同実験を ISID と実施している。

Liquid は今回の調達先との事業提携をもとに、2020年に向けたインバウンド観光客向けサービス、医療・公共向けサービスへの技術導入、東南アジアへの事業展開を強化するとしている。海外展開、システム構築、金融、決済インフラなどの多分野の雄が株主として顔を揃えたことで、Liquid Pay や、本人認証をはじめとする、同社の持つ生体認証技術を基にした他のアプリケーションの普及に弾みがつくことだろう。

Liquid はこれまでに、ドコモベンチャーズのインキュベーション・プログラム第3期のデモデイでは Sony Select 賞を、Innovation Weekend Grand Finale 2015 ではマイクロソフト賞を受賞している。

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Tech in Asia Jakarta 2015 東京編でピッチする Liquid。

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