中国O2O競争による損失で、Didi(滴滴)とUberのライバルeDaijia(e代駕)が20%の人員削減

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UCAR-eDaijia

中国の指定ドライバーアプリ eDaijia(e代駕)は、同市場の大手企業DidiおよびUberの積極的な展開を受け、競争力を維持するために、スタッフの5分の1を削減する予定だ。
複数の中国メディアの情報源では、同社CEOの Yang Jiajun(楊家軍)氏から出された内部文書に言及されている。活発化する競争に直面した同社は、およそ20%に当たるスタッフを一時解雇して支出を抑えるという。

情報筋によれば、eDaijia の社員数は2015年初頭以降4倍に増加したが、それは同業界をけん引する企業と競合するための、全精力を傾けた試みの一環であった。だが現在、同社CEOはこの社員数は「多すぎ」であり、競争力を維持するためには社員数を削減する必要性を感じている。

2015年、中国の配車サービス市場は Didi Kuaidi(嘀嘀快的)と Uber China(優歩)の大手プレーヤーがますますせめぎ合う状態となっている。両社は中国におけるアーリー市場シェアを獲得するために、夏の間に数十億米ドルの資金調達ラウンドで成功を収めている。eDaijiaの最新資金調達ラウンドは5月に合計で1億米ドルになり、推測される時価総額は、約8億米ドルとなった。

2011年にeDaijiaがローンチした際、彼らは自らを運転手サービスとして売り込むことで、大手のライバル企業との差別化を試みた。その後 Didi は、今年7月に「Didi Chauffer(嘀嘀司機)」という独自の運転手サービスをローンチすることによって、この分野に進出してきた。ローンチの際、Didi は2015年末までには100を超える都市でサービス展開していく予定だと発表した。

今年10月、eDaijia は Shenzhen Zuche(深圳租車)としても知られるUCARと提携した。この戦略的パートナーシップにより、彼らは運転手チーム、データベースおよびマーケティングコストを始めとするリソースを共有できるようになった。今回の解雇により、この2つの企業が完全合併する計画があるかどうかについての議論に火をつけることとなった。

メディア報告の中で言及されている内部文書によれば、eDaijia は余剰社員に対する包括的な補償に取り組んでいるという。余剰社員の大半は、同事業のテクノロジー事業開発部門にいる。

2015年、中国のO2Oおよびオンデマンドサービスは、大手配車企業 Didi Dache(嘀嘀打車)と Kuaidi Dache(快的打車)の合併を発端に、合併案件が増えている。中国の最大手テック企業 Baidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)は同分野に精力的に進出してきており、企業それぞれが資本豊富な分野を支配したいと望み、自らのサービスに多額の補助金を出している。eDaijia のような企業にとって、最低限の資金しか準備できないでいると、初期段階での買収戦略を好む市場で災いを及ぼすことになるかもしれない。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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