カヤック子会社のプラコレ、ウェディングプラン提案サービス「プラコレWedding」を正式ローンチ

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カヤック(東証:3904)の子会社で、ブライダルメディア事業を営むプラコレは14日11時22分(〝いい夫婦〟に由来)、ユーザが投稿した希望条件に応じて、ウェディングプランナーから提案を受けられるサービス「プラコレ Wedding」を正式ローンチしたと発表した。

プラコレは結婚を予定するカップルが自らウエディングプランや結婚式場を探すのとは対照的に、予算や趣味趣向など希望条件を投稿しておくことにより複数のウェディングプランナーからプランの逆提案を受けることができるサービスだ。部屋探しにおける 「ietty」や、洋服探しにおける「STYLER」にコンセプト、葬儀屋探しにおける「みんれび」などとコンセプトは似ている。

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「プラコレ Wedding」のサービスフロー(クリックして拡大)

リクルートマーケティングパートナーズが発表している「ブライダル総研 結婚総合意識調査 2015」によれば、挙式と披露宴・披露パーティ両方の実施率は58.9%となっており、2014年の60.3%から比べても減少傾向にある。人口減少、結婚するカップルの減少に加え、挙式や披露宴の実施率の低下が追い打ちをかけ、ブライダル業界では生き残りをかけた競争が始まっている。

前述した不動産や葬儀業界と同じく、ブライダル業界においても「情報の非対称性(サービスを享受するユーザよりも、サービスを提供する結婚式場やウェディングプランナー側に情報の内容や量が偏っている)」がネックとなり、新婚カップルの中では、結婚式を開くことに興味はあるものの、実際に増えているのだそうだ。

プラコレ代表取締役の武藤功樹氏は、THE BRIDGE の取材に対して、次のように語った。

挙式実施率が低下している問題を何かしら解決したいと考え、プラコレを開発しました。プランナー側から提案することにより、結婚式を開くことをふわっと考えているカップルも、キャッチアップできるのではないかと考えています。

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プラコレ代表取締役 武藤功樹氏

使うユーザの立場からすれば、過度に多くのウェディングプランナーから提案を受けることにならないか不安だが、ユーザが設定した希望条件に応じた提案要望は概ね8社以上には送られない仕様となっており、プランナーから送られてくる提案数は、最大でも30件程度になるように制御しているという。プラコレでは数ヶ月前から、プラコレ Wedding のβ運用を始めており、現在ではユーザの約7割が女性、契約・登録しているウェディングプランナーの数は100人以上、挙式会場の紹介ページは300件を超えている。プラン内容は、東京タワーでの挙式、おうちウエディング、水族館でのパーティーなどさまざまだ。

プランナーさんは、ウエディングが催される週末は忙しいですが、平日は比較的時間を作りやすい。お客さんとの打ち合わせも事前に予約があることがほとんどなので時間の融通はしやすい。空いた時間にプラン Wedding を使ってもらい、営業活動につなげてもらいたい。(武藤氏)

プラコレは、プランニング会社が支払う料金については詳細を開示していないが、送客したカップルのウエディング成約による完全成功報酬型とのこと。プランニング会社の中には、フリーランスのウェディングプランナーを複数抱える企業や、提案力に定評のある売れっ子プランナーもいるようだ。プラコレ Wedding 上には現在のところ、挙式会場とプランナーの紹介ページのみ用意されているが、来年3月1日からは、プランナーさんが自らプランした実際の挙式内容を紹介するページも開設される予定だ。

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「プラコレ Wedding」上に開設された、ウェディングプランナーの紹介ページ

プラコレ代表の武藤氏は以前、結婚式場ポータル「すぐ婚navi」の運営会社 A.T. Brides の代表を務め、その後、エスクリで「得ナビウェディング」の運営に携わった。2つの事業を通じて直面したブライダル業界が抱える様々な問題点を改善すべく「プラコレWedding」の創設を決意したと語っている。プラコレ Wedding の事業が軌道に乗れば、将来的には、ハネムーン、ジュエリー、保険など結婚にあわせて変化する生活に付随したサービスにまで事業を拡大していきたいとのことだ。

ゲーム事業やコミュニティ事業を営むカヤックが、子会社を通じてブライダルメディア事業に本格参入する点について、カヤック CEO の柳澤大輔氏が次のようなコメントを寄せている。

カヤックがもつクリエイターという資源を利用して成長を加速させたい。また、カヤックが培ってきた人事・社内制度等のノウハウを活かすことで、組織開発支援(組織風土やブランドの構築)の面からもサポートしていきたいと考えている。

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