2016年は「自律テクノロジー」が急増ーー注目すべき8つのスタートアップ

VentureBeat ゲストライター by VentureBeat ゲストライター on 2016.1.1

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Craig Macy氏は、リアルタイムの判断と自律性をスマートマシンにもたらすソフトウェア企業 Onstream のCEOである。彼は技術、経営、方針立案、顧問として、ハイテク業界におよそ20年もの間関わっている。

via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

via Flickr by “SparkFun Electronics“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

「自律デバイス」の急増は目前に迫っている。自律デバイスとは、自らの環境や状況、また入ってくる情報を察知し、自分で学習して決定を下す能力を持つデバイスのことである。

2020年までに推定500億個ものデバイスがインターネットに接続されると言われている。犬の首輪やコーヒーメーカー、窓といった、思いもよらなかった物がスマートデバイスとなる。数十億ものデバイス、数兆にもわたるセンサーの数々は人間やこれまでの刺激応答コマンドによる操作ではあまりにも数が膨大だ。

デバイスが自律して動作することは実用性の面において必要不可欠であり、2016年は自律時代の出現のティッピングポイントとなることを示す兆候があらゆる場所で見られる。

私は、最初に人工知能に関心を持った1994年からずっとこの分野には注目している。また、人工知能技術を手がける企業は必ずしも名の知れた企業というわけではない。

ここに注目すべきキープレーヤー8社を紹介しよう。

1. VIV

サンノゼに拠点を置くVivは高度な知能を持ったSiriの後継と呼ばれ、その膨大な知能に何百万ものアプリを接続することのできるインテリジェンスプラットフォームである。Vivは複雑なコマンドを処理し、現在のボイスナビゲーションシステムの制限を打破する順応性を持っている。

ボイスインターフェースの前身であるSiriは、Vivの共同設立者であるDag Kittlaus氏、Adam Cheyer氏、Chris Brigham氏がその開発を手伝った。

Vivはビジネスとアプリケーションの知識開発を可能とするオープンシステムである。技術者らは数本の柱に基づいてVivを構築した。毎日何か新しいことを学ぶというのがその柱のうちの1本である。設立者らの狙いは、この人工知能サービスを日常生活で役立つものとして捉えてもらうことである。

これは電気を利用することとそれほど大差はない。Vivは何百万ものアプリやデバイスをシンプルに人の声によって動かすことが可能な、偏在する脳である。このように、離れた場所でデバイスの持つ知識が成長する機能は、今後12ヶ月で多々出現する「自律」トレンドの1つとなるであろう。

2. Wit.ai

インテリジェント言語処理におけるリードプレーヤーとなりつつあるVivに似通ったWit.aiソフトウェアは、アプリやデバイスを構築する開発者向けにスピーチを直ちに使用可能なデータへと変換するボイスインターフェースを使用している。

このソフトウェアは人間の言語を継続的に学び、開発者のコミュニティ(現在のところ1万人以上のユーザの集まり)向けに広範囲に及ぶ自然な言語プラットフォームを構築してくれるのだ。Wit.aiは音声制御された家電類、ドローン、ロボットから自動化された家まで既に多くのものを実現している。

同社はパロアルト拠点で、今年初めFacebookに買収される前まではAndreessen Horowitz による支援を受けていた。オープンプラットフォームで自立システムの時代を築く、新たな実例をもたらそうとしている。また、既に多くのトラクションを獲得しており、近い将来、実用的なソリューションをいくつか提供できる良い位置にいると言える。

3. Cohda Wireless

Above: Cohda’s Road Side Unit Image Credit: Cohda Wireless

上:道路に設置されたCohdaの装置
Image Credit: Cohda Wireless

オーストラリア発Cohda Wirelessの車両間(V2X)テクノロジーを使えば、車両がお互いに意思疎通を図れるばかりでなく、安全、移動性、そして周囲の状況に関する情報をシェアする目的でコンピュータ化された道路設備とコミュニケーションがとれるようになる。

デバイスの自己認識や他のデバイスや環境との協調は、自律デバイス業界において際立つ特徴だ。Cohdaワイヤレスは渋滞や事故を減らすべくセルラー、Wi-Fi、そしてDRSC経由のコミュニケーション形態をとっている。これは毎年アメリカで発生する車道事故による多数のけがを減少させることにおいて重要な役割を担うことになるだろう。

また同社は自動車間のコミュニケーションの標準化を目指した取り組みも行っており、これらの直接的な機械間無線技術は、インターマシンコミュニケーション基盤から最適化されたデバイスの認知と自律システムをサポートする鍵となるだろう。

4. Saffron

Intelが新たに獲得したSaffronテクノロジーは、意思決定向上のため、航空宇宙、保険、ヘルスケア、製造業に至るまで、さまざまな分野に事業拡大している。サンフランシスコ拠点のSaffronは1999年、IBM Knowledge ManagementとIntelligent Agent Centerの元チーフサイエンティストであったManuel Aparicio氏によって設立され、現在はPeopleSoftの重役を務めていたGayle Sheppard氏によって率いられている。

Saffronは全く異なるものを含むソースからデータを取得し、何千もの接続を特定するために文脈メモリーを経由して迅速かつ知的に動作する。この360度の視界によって、デバイスにリアルタイムの自立システムがもたらされるようになるだろう。この知能を直接チップに導入するというIntelの試みは、外部のサービスに頼ることなく、デバイスが自ら大量に学び、意思の決定ができる未来も近いことを示唆している。

5. IBM Watson Developer Cloud

IBM Wastson Developer Cloudは既に業界で最も大きい認識APIのポートフォリオを持っている。開発者は独自のデータを持ち込み、他の開発者の洞察を得たり、価値を見出したり、学習を向上させたりするために関わり合うことができる。

自然言語処理、コンピュータビジョン、認識能力は高度知的アプリのための理想的なプラットフォームを作り出してくれる。上に挙げた企業と同様に、WatsonのパートナーはIBMのリソースにアクセスすることが可能であり、またコミュニティとプラットフォーム知能を作り上げるために協力することもできる。現段階ではWatson Al-as-a-Serviceの商品は若干限定されたものであるが、IBMは洗練された自立問題に一つ一つ取り組み、解決案セットを機械的に拡大させている。

Above: IBM Watson Developer Cloud powers a number of applications, including News Explorer, which automatically constructs a news information network and presents large volumes of news results in an understandable way.

上:IBM Watson Developer Cloud上では多くのアプリケーションが動作している。自動的にニュースの情報ネットワークを構築し、理解可能な形で大量のニュース結果を表示するNews Explorerもその一つだ。

6. Edge3 Technologies

Above: Edge3 can track and map a driver’s face. Image Credit: Edge3 Technologies

上:Edge3 はドライバーの顔を追跡し、マッピングをすることができる。
Image Credit: Edge3 Technologies

Edge3 Technologiesはアリゾナ州テンピで生まれ、未来の自動運転車用のソフトウェア開発を手がける視覚解析企業である。このテクノロジーは道、地図、ドライバー、搭乗者の挙動を監視し、身元、意識レベル、心拍数などの変動要素を確認する。

これらの要素はドライバーが注意を払っているか、しっかりした判断が可能かどうかを確認して自動運転の必要性を判断し、半自動的なドライブが可能となる。また、特別なハードウェアなどは必要としない。実際Edge3によると、2Dカメラのようにシンプルな技術でもこの技術を適用する能力を持つという。Edge3の可能性は自動運転車だけに留まらずロボットコントロールやオブジェクトディメンショニングにまで応用可能だ。乗り物以外にも応用可能なこの技術は、より広い範囲のデバイスへ洗練された自律動作をもたらすことになるだろう。

7. B+B SmartWorx

B+B SmartWorxハードウェアは機械間ネットワーク用のインフラストラクチャを提供している。既存の設備とネットワークテクノロジーを統合する能力により、B+B SmartWorx製品はネットワークをより自動的、反射的、そして決定的なシステムへと進化させることが可能となっている。

Ethernetハブによって提供される大型のパケットとは違い、B+B SmartWorxハードウェアは端でデータを集約・変換するため、必要とされる場所でのみ的確に効率的にデータの伝送ができ、自律動作を実行するのに必要なだけの情報高速運送を実現できる。

このような産業的応用を備えた洗練されたネットワークは、多くの会社がデバイス、電気器具類、クラウド間でのデータ移動を行うことから有用な存在となるであろう。B+B Smartworx設備はUL Class 1/Division 2危険地区向けにも認定されており、付随デバイスと機械の接続に関しては数少ないお手頃価格で画期的なソリューションを提供している。

上: B+B SmartWorx Wzzard のIntelligent Sensing Platform

上: B+B SmartWorx Wzzard のIntelligent Sensing Platform

8. Filament

Filamentは高度なIT専門家にならずともユーザにネットワーク構築を可能とさせる簡単なインターフェースだとしており、Filamentはプロジェクト向けに最大10マイルの範囲で個別ハードウェアへ組み込むことが可能なワイヤレスネットワークを展開することができる。

これらのネットワークはWi-Fiやセルラー接続に頼らなくても動作が可能だ。ユーザは自分のデータの安全性を確保しながらBlockchainやデジタルスマート証明書経由で自分のネットワークやデバイスへのアクセスを売却してマネタイズすることができる。ネバダ州リノを拠点とした同社は野心的だ。

暗号化されたネットワークで動作するコンピュータ化された街を目指しているのだ。この低電力自律メッシュネットワーキングテクノロジーは、クロスデバイスを必要とする機械の自動化の重要な存在となるであろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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