糖尿病患者向けアプリ「Weitang(微糖)」がシリーズBでYidu Cloud(医渡雲)から数千万ドルを調達

SHARE:
Image Credit : Paul Rysz on Flickr
Image Credit : Paul Rysz on Flickr

糖尿病管理プラットフォームの Weitang(微糖)が、Yudi Cloud Technology Company Ltd.(医渡雲公司)からシリーズBラウンドで数千万米ドルの資金を調達した。

Weitang のCEO、Feng Yanfei(馮燕飛)氏は、今回のラウンドにおける資金調達は、現在糖尿病管理アプリへの調達資金としては過去最大額であると述べた。

このアプリを利用すると、患者は血糖値、食品摂取量、運動量、投薬量を追跡することができ、リアルタイムなカルテを作成することができる。このデータに基づいて、医師は患者に合わせた管理計画を提供することができる。また、医師は患者とカルテを分類し、他の医師と患者のデータを共有することで診断のプロセスを円滑化できる。

2013年に設立され、以前はBoyibang(博医帮)として知られていた同社は、Ameba Capital(阿米巴資本)や Guahao(挂号)の取締役である Wu Jiong(吴炯)氏からのエンジェル投資として、450万元(73万4,000米ドル)の資金を調達し、2014年には Weitang と名前を変えた。

<関連記事>

Yidu Cloud は北京に拠点を置くリードインベスターで、医療従事者がビッグデータ分析を利用して医療管理プロセスを円滑化する助けをしている。

IDF Diabetes Atlas の推計では、中国には9,600万人の糖尿病患者がいるとされており、これは人口全体の約9%にあたる。

今年は、中国で増加し続けている糖尿病の問題に狙いを定め、多くの企業がアジアに進出してきている。香港に拠点を置く Gather Health は、アメリカ、ヨーロッパ、インドなどの個人のエンジェル投資家からシードファンディングで200万米ドルを調達した。

中国の活況な医療管理市場

中国のインターネット健康管理市場は、2017年までに365億元上昇すると予想されている。モバイル健康管理市場も200億元上昇すると予想されており、これは全産業の55%もの比率を占めることになる。

今年、技術系最大手企業の Baidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)は、医療産業への進出に尽力した。Baidu は、モバイル健康管理サービスを提供する EZTcn.com(医指通)と戦略的パートナーシップを結んだ。4月には、Alibaba は、Cloud Hospital (Yunyiyuan=雲医院)と呼ばれる取り組みをローンチし、中国全土の医療センター間の連携を促進した。Alibabaのオンライン医療管理サービスプロバイダーの Alijik.com(阿里健康)は薬も販売しており、中国全土の薬局販売に対応できる。

また、 Tencent は 、医療技術開発で中国の Guangdong Biolight Meditech Co. Ltd.(広東宝莱特医用股份科技有限公司)と戦略的契約を結び、病院レベルの診断検査を消費者のスマートフォン上で可能にすることを目標にしているシリコンバレー拠点の医療機器メーカー、 Scanaduに投資した

Weitangと同じ領域で活動しているアプリ開発会社に Chunyu Yisheng(春雨医生)がある。Chunyu は過去の健康関連の問い合わせをまとめ、病気の治療法、近隣の医師を見つけるのに役立つ疾病検索機能を提供し、健康に対する関心の高まりに一役買っている。

<関連記事>

【via Technode】 @technodechina

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録