創業者である私が自分の上司を雇い、「より良い起業家」へと成長した話

VentureBeat ゲストライター by VentureBeat ゲストライター on 2016.1.2

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Nathan Parcells氏は、シリーズAの資金調達を得ており、学生たちのキャリアの立ち上げを支援するテック企業「Looksharp」のマーケティングVP兼共同設立者だ。データに基づいたマーケティングの他、ロッククライミング、書き物やコーヒーを楽しんでいる。

via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

via Flickr by “Heisenberg Media“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

人生で最も辛かった時期の一つが、自分自身の上司を雇うことを決断した時だ。私は6年前Looksharpを共同で立ち上げ、現場で頑張ってきた。ファウンダーの給料をカットし、2010年のシードラウンドでかろうじて資金調達して、重要な時に重要なスタッフを失ったりしながらもなんとか持ちこたえてきた。それでも立ちはだかる壁を乗り越えた結果、何百万人ものユーザー、素晴らしいチーム、そして世界最高の投資家数名からの支援を得ることができた。

コーファウンダーが、マーケティングのポジションで私よりも経験豊富な人物を雇用したいという話を出したとき、不意打ちをくらった気持ちだった。そんな気持ちになる必要はなかったのだが。チームは大きくなっていて、マーケティング予算は大幅に増加していた。私はこれまで構築したことのない新しいチャネルを開発する必要があった。昔からそこにいた人がより迅速に、それを遂行することが可能なのか。

論理的に考えればそうなのだが、自分で立ち上げた会社から自分をクビにするのは、どんな状況下であろうともひどい気分になる。

ファウンダーというアイデンティティを手放し、設立に何年も費やしたスタートアップで自分が働かなくなるかもしれないという事実に向き合わなけばならない。

私がその過程で得た教訓のいくつかをここに挙げよう。他のファウンダーや初期のスタッフ、自分よりも上の役職の人材を採用しなければならない方々に役立つことを期待している。こういったことは非常によく起こるものだ。決して簡単ではないが、私のスタートアップ人生の中でも、もっとも多くのことをこの1年で学ぶことになった。

教訓1:変化を受け入れる

採用の話が進み始めると、私はなかなか眠れなくなった。ドキドキして、常に失望感でいっぱいだった。この話が進む中、私は気持ちをすっきりさせるためにバンクーバーへ旅することにした。

バンクーバーでの最初の夜はホステルに滞在していた。夜中の3時、私はまだ起きていた。すると突然、身長が2メートルほどもあったホステルのルームメイトがバーから戻ってきた。彼は15分もかけて2段ベッドによじ登ろうとした挙句、振り向くと彼のスーツケース一面に吐いてしまったのである。

この光景はばかげていて、面白くて、頭の中のネガティブな考えがどこかへ飛んで行ったような気持ちになった。確かに私は仕事のことで引き裂かれていたが、少なくとも明日着る服を持っていた。

その瞬間、人生は怒りを抱くにはあまりに短いものであると確信したのだった。

私は変化に抵抗するのを止め、それを受け入れることにした。この決意によって全てが変わった。よく眠れるようになり、全てがハッピーになった。サンフランシスコに戻ると毎日仕事に行かなければならず、後任を見つけるという現実に直面しなければならなかったが、変化に順応することによって、私は変化に抗う気持ちから解放されていった。

教訓2:瞑想を学ぶ

ベン・ホロウィッツ氏の最もすばらしいブログ投稿の1つで、彼はこう述べている。

「CEOとして学ぶべき能力の中でもはるかに難しいのは、私自身の心理を管理する能力でした。組織デザイン、プロセスのデザイン、測定基準、雇用、解雇などは、私の心の抑制に比べると比較的容易なスキルでした」。

これはすばらしい言葉だ。会社を運営するというのは、最高のリーダーさえも計り知れないプレッシャーと戦っている。

このような変化のストレスの中で、役立つと分かったもっとも効果的な方法は瞑想だった。瞑想に関しては百万と記事が出ているが、私にとって重要だったのは毎朝10分間の練習だった。

私の目標は平穏を見つけることではなく、来たる日のことをよく考えながら時間を過ごすことだった。そして、やるべきことを優先させた。このおかげで、いろいろな考えに邪魔されることなく、容易に目の前のタスクに集中できるようになった。

教訓3:人として成長する

起業家であれば、イーロン・マスク氏の「会社を始めるとは、目の前の死を見つめるようなものです」という言葉に誇りを持つことだろう。なぜなら世界の99.9%の人にはできない形で、この言葉に共感できるからだ。

今回の変化においてもっとも難しかったのは、起業家という私のアイデンティティに対して抱いていた大きなプライドを手放すことだった。

結果的には、これはその過程で最高の部分の一つだった。私を起業家へと導いたすべてのことについて、また会社の将来と道のりにおける成功に必要なことについて熟考を迫られた。Looksharpは私が設立を望んだ多くの会社の1つであり、難しい決定を下す方法を学ぶことは、長い目で見れば自分自身のためになることを悟った。

最後に、これによってチームから真のサポートを得られるようになった。同僚やメンター、Subtraction Capitalの素晴らしい投資家の皆さん、この過程で思いやりと共に支援をして下さった全ての方々に感謝している。

もしあなたが会社で大きな変化に直面し、立ち直れないでいる場合は([email protected][email protected]素晴らしいものを設立していただきたい。

注:Fishkin氏のドライバーの交替することについてのブログやJonathan Strauss氏のReplacing Oneselfという投稿など、このテーマに関して、私が高く推薦する記事が他にもいくつかある。どちらのケースにおいても、CEO(「ビジョンのある人物」)とマーケティングまたはエンジニアリング担当のファウンダーを交換することには大きな違いがある点に注意していただきたい。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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VentureBeat ゲストライター

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VentureBeat へのゲスト寄稿の翻訳です。

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