「殺人ロボット」の開発が続いている国は40カ国ーー国際法の制定は見通し立たず

Yuki Sato by Yuki Sato on 2016.1.23

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<ピックアップ>40 countries are working on killer robots and there’s no law to say how we use them

スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムで、自律型の「殺人ロボット」の未来についてパネルディスカッションが行われた。人工知能の発達とともにロボットがより高い自律性を持つようになったとき、それが戦争兵器として使用され殺戮に使われるかもしれない状況に対して懸念が高まっている。

スティーヴン・ホーキング氏やイーロン・マスク氏、スティーブ・ウォズニアック氏をはじめ、1000名以上の人工知能研究者が自律型兵器の開発と使用の禁止を求める国連宛ての公開状に署名したのは、昨年夏のことだ

こうした業界、専門家からの要請が高まっているにもかかわらず、今回のダボス会議におけるパネルに参加したイギリスの武器メーカーBAEの会長Roger Carr氏は、この技術への取り組みが続いている国は40カ国に上ると発言した。中でも「米国がこの分野を牽引している」とCarr氏は指摘した。

また、国連代表のAngela Kane氏は、この課題に対する国際法をつくるための議論が2014年に始まったものの、進展はほとんどないと述べている。

カリフォルニア州立大学バークレー校コンピューターサイエンス学部教授のStuart Russell氏は「特定の街に住む男性すべてを殺戮せよという指示を人間が与えれば、(自律兵器は)それを実行することが可能だ」という。

「殺人ロボット」が人々を殺戮するような事態を避けるべく、人工知能の用途や倫理性に関する議論は始まっているものの、複雑な利害関係が対立する状況下で、国際法が制定される見通しはまだ立っていないようだ。

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Yuki Sato

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ベルリンを拠点に活動中のテックライター&翻訳者。欧州のスタートアップの状況を日々探索中。Twitter: @yuki_sat , Blog: serialforeigner.com

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