中華圏向け動画マーケティングのSHIRYOUKO STUDIOが、Accord Venturesらから3,000万円を調達

Masaru IKEDA by Masaru IKEDA on 2016.1.14

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台北・西門町駅前にある SIRYOUKO STUDIO(写真出典:Google Street View)

台湾などを拠点に、モバイルゲームなどの動画マーケティングを行うスタートアップ SHIRYOUKO STUDIO(詩涼子街頭実況撮影棚)は14日、Accord Venturesアドウェイズ(東証:2489)、モバイルゲームのリサーチを行うスパイスマートから3,000万円を調達したことを明らかにした。Accord Ventures は Open Network Lab の代表取締役だった石丸文彦氏が昨年11月に立ち上げたファンドである。また、スパイスマートは、モバイルゲーム・デベロッパのワンオブゼムからスピンオフした、モバイルゲームに特化したリサーチ専門会社だ。

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SHIRYOUKO STUDIO は、 上海を拠点にアドウェイズチャイナの Account Managing Director だった埴渕修世氏(中文でのニックネームは小哈)が2013年に立ち上げたスタートアップ Capsule を母体としている。現在は台湾を中心に活動しており、台北の原宿の異名を持つ「西門町」にオープン型の生放送スタジオを構え、ここから毎日、街頭観覧者を交えた実況動画をインターネット放送している。有名 YouTuber をMCに起用し、日本の大手モバイルゲームのマーケティングを動画で行うのが主なビジネスモデルだ。

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Capsule / SHIRYOUKO STUDIO 創業者 埴渕修世氏

埴渕氏によると、メニューにもよるが、SHIRYOUKO STUDIO の一連の動画マーケティングは、出演者のギャラや番組の構成コストなどを含め数十万円程度から実施することができ、モバイルゲームのデベロッパにとっては、マーケティングのコスト・パフォーマンスが非常に高いのだそうだ。今回調達した資金を使い、SHIRYOUKO STUDIO は、動画分析プラットフォームの強化、多業種への顧客開拓、中国市場進出の足がかかりを作りたいとしている。

社内向けに開発した、動画のマーケティング・パフォーマンスが計測・分析できるダッシュボードがあるのですが、これを顧客に解放できるものにしたいと考えています。これまでのダッシュボードは社内向けで、これをもとに顧客にレポートを作成して提出していたのですが、顧客が自らダッシュボードにログインできるようにしたい。

また中国向けの展開も強化したい。例えば、マーケティング動画の〝実況主〟起用なども、中国ではメッセンジャーでやりとりしているのが現状ですが、〝実況主〟のマーケットプレイスを作りたいと考えています。(埴渕氏)

中国では YouTube が利用できないので YouTuber は存在しないのだが、例えば、動画サイトの BiliBili(嗶哩嗶哩)や Youku Todou(優酷土豆)で活躍する〝実況主〟は存在する。以前紹介した、動画を使った越境ECプラットフォームのbolome(波羅蜜)のような事例もあり、中国での〝実況主〟の需要は成長の一途をたどっていることが明らかだ。Kamcord などのゲーム実況動画プラットフォームのアジア進出も、このようなトレンドを後押ししている。

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SIRYOUKO STUDIO には現在、台北・西門町のスタジオ運営や番組制作、香港など広東語圏での展開に対応するため、総勢30名程度のスタッフがいる。今後同社では、ゲーム・デベロッパ以外にも中華圏からのインバウンド需要を期待する日本企業にサービスを利用してもらうため、日本での営業体制を強化するとしている。

埴渕氏は、台湾のスタートアップイベント「IDEASShow」や福岡市による台湾スタートアップ招聘イベントに登壇するなど、アジアのスタートアップ・ハブを股にかけて活動する起業家として台湾では有名な存在である。

以下は、SHIRYOUKO STUDIO の熱狂ぶりを伝える、台湾の ERA NEWS(年代新聞)のレポートだ。

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Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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