リノベーション住宅特化のオンラインマーケット「cowcamo」運営のツクルバが資金調達して経営体制を強化、グロービス上村康太氏が社外取締役に就任

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ツクルバの新経営体制
ツクルバの新経営体制

リノベーション住宅特化のオンラインマーケット「cowcamo」等を運営するツクルバが、グロービス・キャピタル・パートナーズを引受先とする第三者割当増資、加えて、金融機関からの借り入れによる資金調達を実施した。調達の金額は数億円規模。

同社は、今回の資金調達にあわせて経営体制を強化。新たに、社外取締役1名、常勤監査役1名、社外監査役1名、アドバイザー1名の就任が決定した。社外取締役には、グロービス・キャピタル・パートナーズの上村 康太氏が、アドバイザーには同パートナーの高宮 慎一氏が就任。常勤監査役には、服部 景子氏、社外監査役には小池 良平氏が就任する。

チームの良さとプロダクトの伸びの2点が評価され、グロービス・キャピタル・パートナーズからの出資が決まったという。調達した金額は、全額ツクルバが運営するリノベーション住宅特化のオンラインマーケット「cowcamo」に投資され、人材の採用や、ユーザ獲得のための広告宣伝費に用いられる予定だ。

cowcamo

ツクルバは、昨年2月にアカツキ、East Venturesから資金調達を行い、同年6月に「cowcamo」をリリースした。前回の資金調達から1年ほどが経過したわけだが、ツクルバは前回調達した資金が減ってないという。

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その理由は、リリースから1年で「cowcamo」はすでに黒字化。月額の流通額は数億円に達しているためだ。資金が不足しているわけではないのであれば、なぜ今回資金調達を実施したのか。

村上氏「すでに「cowcamo」は売上も上がっていて、前回調達した資金でも順調には成長していくことができます。ですが、さらに大きく攻めようと考え、一緒に大きな絵を描いていけるパートナーを探していました。私たちが注力している「Home Tech」の領域に関心が高かった、グロービス・キャピタル・パートナーズさんから出資を受けることに決めました」

「cowcamo」は、サービスリリースして以来、大学研究室とデータマイニングの領域で提携したり、内覧をVRで可能にするなど、様々な取り組みを実施してきた。村上氏は「短期から、中長期的な施策を全部やっている」とコメント。

村上氏「SEO対策やソーシャルメディアからの流入を増やす、といった短期的なグロースハックから、データマイニングやVRといった実験的なことも、中長期を見越してやっていきたいと考えています」

「cowcamo」は、サービスリリース後、ユーザを集めた後、会員機能を実装した。2016年は、会員限定の情報を配信したり、特典を提供したりと、会員向けサービスを充実させていく方針だという。

ツクルバの強みは、不動産、建築デザイン、テクノロジーという3つの領域を掛け合わせること。会員を獲得し、同社の強みを活かしていくことで、将来的に人々の暮らしに関わる事業を展開していく。

今回の調達でツクルバの経営陣に参画したグロービスの上村康太氏とツクルバの共同創業者の2人は、数年来の付き合いだ。20代にそれぞれの挑戦を重ねてきた起業家とVCの両者が、同じ場所で挑戦しようとしている様子は同世代の人たちにとっても刺激となるのではないだろうか。

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