成長のスピードが早い人と遅い人の3つの違い 〜 テーマをもって仕事に取り組んでいるか

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Kuranuki-Yoshihito-Sonic-Garden本稿は、ソニックガーデンの創業者で代表取締役社長の倉貫義人氏のブログに掲載された記事です。モットーは、「心はプログラマ、仕事は経営者」。IT業界の、とりわけソフトウェア開発の業界で〝常識〟とされているビジネスモデルを変えてしまう試みについて解説する著書「「納品」をなくせば うまくいく」を執筆。同社が開発した社内ツール「Remotty」は、本媒体でも紹介しています。


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これまで多くの人の成長を見てきましたが、人によっては成長のスピードが非常に早い人とそうでもない人がいて、そこには幾つか違いがあると気付きました。

この記事では、その気付きから成長のスピードが早い人と遅い人の違いは何があるか考えてみました。もしかすると、ほんの少し意識を変えることで成長のスピードを早くすることができるかもしれません。

1)仕事のあとに「ふりかえり」をしているか

自分の仕事の進め方はいつ改善されるのでしょうか。毎回、同じことを繰り返すだけでは進歩がありません。仕事が終わったら、自らの仕事ぶりをふりかえり、良かったところを伸ばし、まずかったところを直すと良いでしょう。

私たちの会社では、仕事の「ふりかえり」に慣れていないメンバーは、最初のうちは週に1度くらいの頻度で「KPT」というフレームワークを用いて行っています。詳しくは、このブログの「ふりかえり」に関する記事に書いてあるので参考に。

そして経験を積んでセルフマネジメントができるようになったメンバーは、仕事のあとに自然とふりかえりをするようになります。せっかく経験した仕事から学べるところは何か、次にやるならどううまくやるか、常に考えているのです。

そのように、ふりかえりを自分だけでも出来るようになった人は、成長のスピードが早いです。成長の遅い人は、同じことを漫然と繰り返している人です。それでは仕事に慣れることはあっても、自律的に成長することはありません。

2)「テーマ」をもって仕事に取り組んでいるか

「ふりかえり」を通じて常に考える習慣をつけるということは成長にとって大事なことです。しかし、ふりかえりもただすれば良いというものではありません。実は、ふりかえりを効果的なものにするにはポイントがあるのです。

ふりかえりをしていると、自分がした仕事にも関わらず問題を洗い出せない人がいます。それは仕事に取り組むときの意識が足りていない為です。何に対してふりかえるのか、何と比べて良かったのか悪かったのか、判断する軸がないことが原因です。

仕事に取り組むときは、与えられた目的を達成することだけを考えていては成長できません。そこに自分なりのテーマを持って取り組むのです。例えばテーマは「コードレビューでの指摘をなくす」や「会議で1つ以上発言する」などです。

テーマをもって仕事に取り組めば、ふりかえりで悩むことは無くなり、常に少し高い視点や客観的な視点を持てるので、その取り組んでいる仕事の最中からも、より多くの学びを得ることができます。きっと成長のスピードも早くなるはずです。

3)自分が成長することに意義を持っているか

仕事を達成して価値を出すことと、仕事を通じて成長すること、この2つを同時に満たすことを考える人が、効率的に成長することができる人です。もちろん、ただ仕事をするよりも大変ですが、大変だからこそ得るものも大きいのです。

多くの人はミッションとして与えられた仕事ならば、多少大変でも頑張るでしょう。そこにさらにテーマをもって自分なりの挑戦を入れて仕事に取り組むのというのは、やはりしんどいことです。

それでも挫けない人は、自分が成長することの意義を持っています。なぜ成長したいのか、自分の目標や目指したい姿は何か、それを明確に持っている人は、大変だからといって逃げることはありません。

目の前の仕事をただこなすのではなく、自分の目標をしっかりイメージし、そこに至るためのテーマをもって仕事に臨む、そしてふりかえりを行う。当たり前のことですが実践は難しい。これが実践できる人は成長が早いのです。

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