台湾のPOSサービスiChef(資厨)がシリーズAで560万ドルを調達——台湾展開が好調で、東南アジアに進出へ

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iPad 対応のPOSサービスをレストランに提供している台湾のスタートアップ iChef(資厨)は25日、東南アジアへの進出を主な用途として、AppWorks(之初創投)、 CDIB(中信創投)、CTBC Venture(中華開発工銀投資)の台湾のVC 各社から560万ドルを調達したと発表した。同社は昨年5月、台湾最大手スーパーマーケットチェーン Pxmart(全聯福利中心)の Lin Ming-Hsiung(林敏雄)会長から150万ドルを調達している。

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今回の調達を受けて、これまで iChef の CEO を務めていた徐安昇(Sean Hsu)氏が退任し、COO だった Benjamin Wu(呉佳駿)氏が CEO に就任する。Sean Hsu 氏は、台湾で流通業の父と呼ばれる、統一超商(台湾セブンイレブンを運営) 創業者である徐重仁(Hsu Chung-Jen)氏の息子にあたる。Sean Hsu 氏は CEO 退任後、新たに設立した Bridgent(筑誠創研)、麻膳堂、Botanica花店、ワインの輸出入業務に専念する。

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ローンチ以降、四半期ごとの iChef 契約レストラン店舗数

iChef では今年、台湾と ASEAN 地域での顧客獲得数3,000店舗以上を目指し、台湾の金融大手 CTBC Bank(中華開発工業銀行)と KGI Bank(凱基銀行)に連携するデータアプリケーションを開発、技術分野への投資を増やし、国際イベントを開催していきたいとしている。

iChef では、iChef Club という台湾最大のレストランオーナー・コミュニティを形成しており、マスターカード、JCB、TripAdvisor、台北市のレストラン推薦団体「OurCityLove(友善台北好餐廳標章)」らと共に毎月勉強会イベントを開催しているほか、Diner News というメディアを編集発行。これらの活動が功を奏し、台北市内では新規開店するレストランの2割が iChef を導入しており、月あたり400万人以上のレストラン来訪客に iChef でサービスを提供している。

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Diner News

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