フィリピン政府、GrabBike操業停止を指示——〝オートバイ版Uber〟の将来に暗雲

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フィリピン政府は、アプリで移動手段を提供する GrabTaxi に対して、オートバイを利用する同社のサービス GrabBike の停止を命じた。期限は、サービスのガイドラインが公表されるまでとのことである。

フィリピンの陸上交通許認可規制委員会(LTFRB、Land Transportation Franchising and Regulatory Board)は1月21日にこの命令を発行し、現地のレポートによれば、GrabTaxi は命令から5日以内にこれを遵守する必要がある。

LTFRB は、命令を遵守しない場合、同社に移動ネットワーク企業(TNC、The Transport Network Company)としての認可取り消しの可能性もあると警告している。

LTFRB は、GrabTaxi に次のように伝えたとされている。

安全上の懸念だけでなく、自転車およびオートバイは、そもそもLTFRBにも運輸通信省(DOTC、Department of Transportation and Communications)にも、公共交通機関の手段として提供されることが認められていないことを再認識していただきたい。

GrabTaxi はフィリピンにおいて、タクシー、自家用車(GrabCar)、ヘリコプター(GrabHeli)の予約サービスを行っており、11月に主要都市で GrabBike の先行テストを開始したところである。

この問題が起きるまでは同社は政府と密接に連携を取っており、政府の各種規制も遵守してきた。そもそも同社はフィリピンで TNC の認可を最初に受けた会社である。

LTFRB の指示に従う方針であるかを問われた GrabBike の国内マーケティング統括、Khriz Lim 氏は Tech in Asia に対しこう語っている。

GrabBike チームは、我々のビジネスについて呈された疑義についてLTFRBと協議中です。政府および運輸業界の出資者との調整がうまくいくと信じています。

GrabBike は乗客に便利で安全な移動手段を提供することを重視しており、LTFRBとともに共通の目的であるマニラでの移動手段の問題の解消に向けて活動を続けていく所存です。

しかし、本稿の更新時点で、GrabTaxi アプリ内で GrabBike はいまだ利用可能になっている。

(1月28日更新、GrabBike の声明を追加)

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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