「ショートビデオ」がマーケティングの鍵になるーー主要アプリの攻略方法は?

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Anish Patel氏は、アニメ―ションマーケティングビデオと解説ビデオを専門とするブティックビデオエージェンシー、Revolution Productionsの設立者及びヘッドプロデューサーである。

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “Garry Knight“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

ソーシャルビデオアプリは今や新しいものではない。しかしながら、こうした動画ツールはこれまで各ブランドから真面目な流通経路として真剣な熱意を得るまで時間がかかっていた。

まず、MeerkatとPeriscopeがインスタントビデオをより身近なものにした。そしてついに今、他の大手ソーシャルネットワークもこの波に乗り、より簡単にビデオコンテンツを制作できるだけでなく、共有しやすくもしているようだ。

従来のソーシャルネットワークでさえ今はブランド側がストーリーテリングとソーシャルビデオの機能を盛り込めるようにしている。これらのソーシャルアプリによって、ビデオによるストーリーテリングの技術をいとも簡単にマスターすることができ、最小限の努力で消費者を引き付けることができるようになった。

つまり、ビデオコンテンツを作るのは簡単である。では、どのように視聴者を引き付けることができるのか? 以下に挙げるアプリは、ブランド間の競争レベルを一歩引き上げ、ブランドがよりクリエイティブで本物のインスタントビデオを共有するのを可能にするものだ。

こうしたアプリをチェックしてみれば、なぜ企業がソーシャルビデオにもっと時間を投資するべきなのか、またストーリーテリングを成功させるためにそれらをどのように活用するべきかが分かるだろう。

Periscopeの動画を直接Twitterフィードにストリーミング配信

Periscopeのライブストリーミング配信は既に試してみただろうか? まだであれば、今こそ試してみる絶好のチャンスである。TwitterがPeriscopeのストリーミング配信を直接Twitterフィードに組み込めるようにしたからだ。この機能はiOSアプリでのみ利用できる。

つまり、モバイルユーザはリンクをクリックしてわざわざPeriscopeのアプリを開かなくても、Twitter上で直接ビデオコンテンツを見ることができるようになったということだ。Twitterでシェアされたどんなライブビデオストリーミングも、自動的にフィードの中で再生される。さて、あなたのブランドはどのようにこの新機能を活用できるだろうか?

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これにより、本物の「パーソナルな」メッセージをより大勢の視聴者に配信することができ、顧客への信頼を築くことができる。というのも、異なるソーシャルネットワークやアプリで視聴者数を増やすことは難しい。

しかし、Twitterフィード内でのライブストリーミングなら、視聴者がビデオを見るのは簡単になる。Twitterの視聴者はそのままPeriscopeの視聴者となるのだ。フォロワーはもうPeriscopeアプリはもちろん、アカウントさえ持つ必要はなくなるのだ。

Snapchat をやってみるなら、まさに今

Snapchatのビデオトラフィックは急増している。2016年1月のレポートによると、Snapchatアプリを通して再生される1日の動画数は70億以上で、Facebookでの80億回の再生数に肩を並べる勢いである。(Facebookのユーザ数がSnapchatの15倍であることを考えると、特筆すべき数と言える。)

多くのSnapchatの動画再生はその「ストーリー」機能によるところが多い。投稿した写真やビデオは24時間は消えることはない。

Snapchat 上に自社のコンテンツを押し出すやり方を見出したクリエイティブな会社は利益を上げており、また相当数のフォローを増やしている。制作秘話や限定コンテンツを提供することで、ブランド側はフォロワーを引きつけることができる。

ブランドがSnapchatを始める方法の一つは、独自のSnapcode(QRコードのようなもの)を他のソーシャルチャネルで共有し、視聴者がSnapchatストーリーをフォローできるよう招くことである。

おまけ:他のユーザにすぐに認識してもらえるようアニメ―ションセルフィを追加することで、Snapコードを個性的なものにもできる。

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迅速にフォロー数を増やすもう1つの方法としては、Snapchatのストーリー動画をユーザ名と強力なCTAと共に、他のソーシャルチャネルで一部紹介することだ。Snapchatで健全にフォローを増やしていくことはいくらか努力を要するが、こうした戦略を用いればプロセスのスピードアップも可能だ。

Facebookで「ライブ」へ

Twitterと同様に、最近ではFacebookでもブランド側は iOSアプリから認証されたページ上で動画をライブストリーミングできるようになった。どの認証済みページからも「状況をアップデート」そして「ライブビデオ」をタップすることで、iOSアプリの中でライブイベントを発信することができる。視聴者の数と受信している他のページの名前が、コメントのライブストリームと共に表示される。

Above: An example of Facebook Live Video. Click the image to view the recording. Image Credit: Facebook
上:Facebookライブビデオの例。画像をクリックすると動画を閲覧できる。
Image Credit: Facebook

最も優れているのは、フォロワーのニュースフィードに動画が表示されることだ。ファンもチャンネル登録でき、ライブビデオ配信を始めた時にはいつでも彼らに通知できる。ここで、おまけをもう一つ。すぐに、または24時間で配信した動画が削除されるPeriscopeやSnapchatと異なり、 Facebookのライブビデオは無期限に残したままにできる。

Instagramではキュレーションに専念すべき

最近Instagramは新たなPeriscope風の動画機能をリリースした。ユーザは主要なイベントからまとめられたビデオクリップのコレクションを見ることができる。例えば休日、受賞番組、スポーツイベント、コンサートなどだ。他の動画アプリと類似しているように聞こえるかもしれないが、Instagramのビデオフィードにはある工夫がなされている。

ライブ配信というよりは、良質のクリップが1つのフィードとして集められ、「エクスプローラー」セクションを通してアクセスできるようになっている。これはユーザがイベントの最良の部分と決定的瞬間をその場で経験できる新たな方法を提供している。

今のところ、動画はInstagramの社員によって管理されているが、あなたのブランドも適切なハッシュタグを使ってアレンジしてみることができる。この機能を用いれば、最も人気のあるビデオクリップで自身のブランドをクリエイティブに表現することができるだろう。

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ロックバンドSigur Rósはこの機能をうまく活用した。彼らのファンによるInstagramの写真と動画を継続的にアップデートするミュージックビデオとして「Ever-evolving(常に進化し続ける)」動画を発表したのだ。ファンは自分のコンテンツに指定されたハッシュタグをつけるだけで参加でき、そのコンテンツがビデオに加えられる。

このインタラクティブコンセプトは、多数のフォローを有し継続的にアップデートして、ブランドのハッシュタグでInstagramで共有していれば、他のどんなブランドでも実行可能だ。

ビデオツールはブランドにとって新たに画期的な機会を作り出し、いかなるデジタルマーケティングの戦略においてもマストアイテムとなっている。必要なのはスマートフォンと視聴者である。あなたのブランドは、ストーリーを語るために動画を活用しているだろうか?

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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