創業2年の急成長スタートアップに落し穴ーー人事ERPのZenefitsが250人のレイオフを実施

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Image Credit: Zenefits

<ピックアップ> Zenefits confirms 250 layoffs, 17% of company workforce

創業2年で一気にユニコーンまで駆け上った急成長スタートアップのZenefitsが、営業部門を中心に従業員の17%にあたる250人をレイオフすると発表しました。無料の人事ERPを提供する代わりに保険販売でマネタイズし急成長していたZenefitsですが、レイオフには保険販売のライセンス違反が指摘されています。

保険を販売するブローカーは州ごとに定めるライセンスの取得が必要なのですが、Zenefits経由でのワシントンにおける取引の80%がライセンスを持たないブローカーによって販売されていた事実を2月6日にBuzzfeedが報道。次いでライセンスの問題でカリフォルニアで規制当局の捜査を受けていると2月11日にTechCrunchが報じているのです。

カリフォルニアでは、保険販売のライセンス取得にはEラーニングでの学習と試験が必要となっており、Eラーニングは52時間のコンテンツで構成されているのですが、Zenefitsは画面の前で学習しなくてもクリアできるソフトウェアを開発。しかもその指令は代表自ら出していたことが発覚し、CEOのParker Conrad氏が退任。後任はCOOのDavid Sacks氏が就くという事態になっておりました。

これまでの成長力の源泉のひとつが違法なライセンス取得スピードにあるとすると、今回の問題でその成長力に陰りが出ることが懸念されております。加えて、企業としての信頼力に大きな傷がついたことには間違いありませんので、David Sacks氏率いる新体制で信頼の回復が求められることになるでしょうね。

via VentureBeat

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