駐車場シェアのakippa、アイシンAWやヤマハ発動機とのナビアプリ連携、セブン-イレブンとの法人提携で空きスペース活用を推し進める

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akippaは3月25日、アイシンAW、ヤマハ発動機、セブン-イレブン・ジャパンとの提携や新機能リリース発表を行った。

akippa」は月極駐車場や個人宅の空いてるスペースを貸し出し、ユーザはスマホやウェブを通じて駐車利用ができるサービス。すでに5000拠点以上の駐車場を提供している。

2016年1月にグロービス・キャピタル・パートナーズ、トリドール、朝日放送、DeNAなどから総額6億円の資金調達を実施。開発強化や営業・人材採用などに力をいれている。

今回提携したアイシンAWは、同社が2011年から運営しているカーナビアプリ「NAVIelite」を運営。同サービスとakippaが連携し、カーナビ上で駐車場を選択し利用できるという。NAVIelite内のカーナビ上で行き先をセットすると、目的地近くのakippa駐車場をカーナビ内で表示し、ユーザは予約ボタンを押すことでakippaへ移行し、駐車場の予約が行える。

左から、akippaアライアンス担当の田中氏、アイシンAW の杉浦氏、清水氏
左から、akippaアライアンス担当の田中氏、アイシンAW の杉浦氏、清水氏

「これまで、カーナビサービスが浸透しているなかで、駐車という運転の最後の行為までの価値が提供できていなかった。今回の提携でそのラストワンマイルを提供することで、運転者に対する価値提供ができる」とアイシンSW担当者の清水氏。4月にiOS、5月にAndroid版でakippaの利用が可能だ。

akippaでは、自動車ユーザだけでなくバイクユーザ向けにもサービスを提供している。そこで、ヤマハ発動機との連携ではバイクナビアプリ「RevNote」と3月より提携し、ナビ上で駐車場をアナウンスし、バイクユーザに対して空いている駐車場を提供する。

セブン-イレブン・ジャパンとの提携は、これまでコンビニ近くのコインパーキングに停めて搬入していたために多くのコストが発生していた。akippaと提携することで一定料金でakippaの駐車場を自由に出入りできるようにした。提携にともない、akippaがセブン-イレブンの希望エリアに対して駐車場を用意する営業を展開していく。すでに駐車場がない300店舗の近隣に駐車場を提供。今後1000店舗に駐車場を提供し法人利用を推進していく。

「企業の空いてるスペースを休日に貸し出す事例も増えてきた。同時に、こうした法人向けの利用やカーナビサービスとの連携を強化し、駐車場ニーズをスムーズに提供していきたい」(akippa代表取締役 金谷氏)

今回のリリースでは、新機能としてこれまでakippaでは一日利用だったものを、3月23日から15分単位での利用が可能となった。まずは大阪市内を中心とした府内限定、ウェブ経由の予約限定だが、今後6〜7月から全国エリアで利用可能にする予定だ。

「駐車場利用ニーズの多くは3時間以内。15分40円や50円程度で、近隣のコインパーキングよりも格安な駐車場を提供おり、ユーザにとっても手軽に利用できる。また、これまでは一日利用設定から短時間利用になったことで回転率も向上し、駐車場オーナー、自社それぞれの売上にも寄与できる」(金谷氏)

現在、大阪市内の拠点数確保に力をいれており、2016年5月までにJR環状線の内側250メートル四方に1つの駐車場ができるよう営業に力をいれている。駐車料金の設定は、これまでのノウハウをもとにエリア毎での推奨価格をオーナーに提示しつつ、オーナーとそれぞれ交渉しながら料金設定を行う。利用料金のうち6割が駐車場オーナー、4割がakippaの収入となる。

記者会見は、akippaに掲載されている駐車場で行われた
記者会見は、akippaに掲載されている駐車場で行われた

今回の記者会見は、akippaの駐車場オーナーの所有駐車場で開催。実際の駐車場オーナーによるオーナーセッションも行われ、駐車場オーナーがakippaを使うようになったきっかけや、ユーザと普段どういったやりとりをしているかなどの話がされた。甲子園近辺で個人宅の駐車場を貸し出している駐車場オーナーは、月次最高で5万円以上の収入を得ており、遊休スペースの活用として意義あるものだ、と語られた。

特に、これまでのコインパーキングでは悪質な利用者が多くトラブルも発生していたのが、akippaでは事前決済やクレジットによる個人情報を把握していることから、ユーザトラブルもほぼなく、駐車場オーナーとユーザとのコミュニケーションも起きているという。

事業による売上のみならず、オーナーとの密なやりとりなど丁寧なコミュニケーションを意識して事業を行っているakippa。サービスの成長だけでなく、リアルな空間だからこそのそこにいる人の顔が見える取り組みに力を入れながら、2017年には駐車場拠点数1万7000ヵ所による駐車場業界一位を目指し突き進んでいる。

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