HACARUSが開発しているのは、栄養管理をするためのiOSアプリだ。
アプリを利用し、自分や家族が日々取得している栄養成分を記録、管理する。データの記録や管理は何名でも追加することができ、家族や食事管理が必要な施設でも利用できる。
栄養成分の管理には独自のアルゴリズムを開発。ユーザの目的に沿ったアドバイスが行われる。アルゴリズムは管理栄養士が監修しており、ダイエットや塩分コントロールなど、様々なニーズに対応できるよう、開発を進めているという。
こうしたアプリを開発中のHACARUSが、新たなにスタートしたのが、専用のスマートキッチンスケールの開発だ。同デバイスを利用することで、調理時にデータをアプリに入力しやすくする。
キッチンスケールは本来、食材の重さを測る際に利用するツール。ユーザはこのキッチンスケールの上に食材を乗せて重さを測る際に、食材の名前をスマートフォンに向かって声で読み上げると、音声を認識したアプリが栄養成分を計算して、クラウドに記録してくれる。
「アプリのみで手動で毎日の食材を記録するのはかなり大変なので、作業を自動化するために専用のキッチンスケールを開発しました」と、HACARUS CEOの藤原 健真氏は語る。
デバイスの開発に注力し、デバイス側でいろいろと処理できるようにするのではなく、ユーザの行動の中に自然と「HACARUS」を使う機会を入れる役割を担う面が大きいようだ。キッチンスケールで測った食材の重さは、Bluetoothでスマホに送信される。
キッチンスケールの食材を乗せる天板やスイッチには天然の竹素材を使用。表面は防水加工を施しているため、濡れた食材をそのままキッチンスケールに乗せられるという(Q&Aによると丸洗いはできないようだ)。竹素材の内側から透けるようにLEDで食材の重さを数字で表示してくれる。
HACARUSは本日からMakuakeにてクラウドファンディングを開始。キッチンスケールの開発費用を集め始めている。一般販売価格は、18,000円。クラウドファンディングの支援者は、最低でも一般販売価格の20%オフの値段でキッチンスケールを手にすることができる。目標の金額は100万円。プロジェクトの掲載期間は約90日となっている。
藤原氏「栄養管理の作業を自動化するために他のデバイスを開発することもあり得ます。既に幾つか次のハードウェアの検討に入っています。ただ、あくまでも、私たちはアプリとサービスの開発がメイン。アプリのリリース時期は今年の6月を予定しています」
たしかに、アプリのみで栄養や健康状態を管理しようとしても、なかなかユーザの習慣に入りづらい。フランスのWithingsがアプリの提供のみならず、体重計や活動量計を提供するのにはこうした事情もあるだろう。
栄養管理を人々に習慣づけるための、HACARUSのアプローチがどうなるか。楽しみだ。
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