企業と主婦を結ぶ場にーー主婦のアイデアが集まるプラットフォームを目指す「暮らしニスタ」

Junya Mori by Junya Mori on 2016.3.11

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特定の領域に特化したメディアを作ろうとするプレイヤーは多い。ウィルゲートが運営する「暮らしニスタ」も、ある領域に特化したメディアのひとつ。

「暮らしニスタ」は、コンテンツマーケティングやSEOなどメディア運営に関連する事業を手がけてきたウィルゲートが、出版社の主婦の友社と共に立ち上げた媒体だ。

2014年9月にサービスを開始して以来、ユーザが生活に関するアイデアを投稿するCGMサービスとして運営されてきた。投稿されたアイデアの数は、1万5千件を超え、月間UU数は270万を超える媒体へと成長している。

「暮らしニスタ」の特徴は、ユーザの大半がF2層と呼ばれる主婦であること。そのため、投稿されるアイデアのジャンルも「DIY」「収納術」「ハンドメイド」「キャラ弁」といったものとなっている。

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こうしたユーザを獲得できた背景には、メディアを立ち上げるタイミングで主婦の友社が発行する雑誌「Como」の読者モデルたちがアイデア投稿に参加したこと大きな要因となっている。

主婦にとってのインフルエンサーである読者モデルたちがコンテンツを投稿したことで、主婦たちがアイデアを投稿するようになってきたのだが、この過程でユニークなカルチャーが「暮らしニスタ」に生まれた。

それは、ユーザたちが顔出しでアイデアを投稿すること。主婦が自らの顔を出してインターネットで情報を発信するというイメージはあまりない。

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サービスの立ち上がりのタイミングではどのようなカルチャーを育むかが重要になるが、「暮らしニスタ」はうまく独自のカルチャーを築いてきている。

さらに、主婦の友社と連携していることで、「暮らしニスタ」内で人気を獲得した主婦が書籍を出版する例も。こうした流れが、「暮らしニスタ」のユーザが無料であっても積極的に投稿することにつながっている。

「暮らしニスタ」の運営の運営を担当しているウィルゲートの佐久間健太氏によれば、「主婦は社会との接点を求めている」という。

主婦が自宅で行っている作業が「暮らしニスタ」上ではコンテンツとなり、多くの人に注目され、出版も可能になる。これが主婦にとってのインセンティブとなっているようだ。

徐々に主婦に特化したプラットフォームへと変化し始めてきた「暮らしニスタ」が、新たに企業用アカウントを無料で開放した。

家計における消費の決定権を持つことも多い主婦層へのリーチは企業にとって重要なこと。一方で、新聞離れが進むなどメディアの環境変化もあって、主婦層へのリーチに悩む企業は増加していた。

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「暮らしニスタ」はこうした企業向けに、無料でアカウントを作成できる機能を追加。「暮らしニスタ」を通じて、企業が主婦層へとリーチできるようにした。

プラットフォームと呼ばれるところの多くは、企業アカウントであっても無料で開設可能にし、コンテンツを集め、コンテンツをよりユーザにリーチできるようにする広告等でマネタイズを図る。

「暮らしニスタ」は主婦の友社もいることで、コンテンツの制作能力も高い。今後、コンテンツを活用したマーケティングでマネタイズを図っていく。将来的には、アイデア投稿に限らず、ユーザを自社のアンバサダーに指名することで、企業が1人の主婦のスポンサーとなる世界の実現を目指しているという。

インテリアやハンドメイドなど、テーマで特化しているメディアは年々数が増えている。だが、「暮らしニスタ」における主婦のように、なかなかユーザ属性で特化できてるメディアは多くない。

「暮らしニスタ」は、特定ユーザに特化したプラットフォームへと進化していくとしたら、面白い事例となりそうだ。

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Junya Mori

Junya Mori

モリジュンヤ。2012年に「Startup Dating」に参画し、『THE BRIDGE』では編集記者として日本のスタートアップシーンを中心に取材。スタートアップの変革を生み出す力、テクノロジーの可能性を伝えている。 BlogTwitterFacebookGoogle+

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