リクルート「TECH LAB PAAK」のデモデイが開催、第3期参加チームが半年の成果を披露

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.3.30

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リクルートホールディングス(東証:6098。以下、リクルートと略す)が渋谷で展開する「TECH LAB PAAK(テック・ラボ・パーク)」は、2014年11月に開設されたITクリエイター向けの会員制コミュニティ・スペースだ。同施設はリクルートの R&D本部により運営されていて、入居するスタートアップ・チームを育成するインキュベータとしての機能も持っている。

入居チームは、開発するサービスの成熟度などに応じて「コミュニティ会員」と「プロジェクト会員」に大別されている。コミュニティ会員4チーム、プロジェクト会員6チームが TECH LAB PAAK 入居からの半年間の成果を披露するデモデイが28日、開催された。

入賞したチームの顔ぶれを中心に、TECH LAB PAAK からどのようなサービスが生まれたか、生まれようとしているかをみてみたい。なお、デモデイのピッチにおいて、入賞者の審査を行ったのは次の方々だ。

  • 500 Startups Japan 澤山陽平氏
  • コロプラ 共同創業者兼取締役 千葉功太郎氏
  • TechCrunch Japan 編集長 西村賢氏
  • 日本マイクロソフト エバンジェリスト 砂金信一郎氏
  • リクルートホールディングスR&D本部 Media Technology Lab. 室長 麻生要一氏

【TECH LAB PAAK 賞】 RE:GAIN

副賞:Amazon ギフトカード 3万円分

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RE:GAIN は、オンラインでリハビリテーションを提供するプラットフォーム。企業における従業員の診断情報やヘルスケア情報を集約し、疾患のある人と理学療法士をマッチングする。アメリカで10月に起業、サービスローンチから2ヶ月間で、既に6,000ドルの純利益を上げており、170人のリハビリスペシャリストが登録している。

アメリカではヘルスプランを持つ従業員1,000人以上の企業4,000社、また、日本では社内に健保組合を持つ1,500社以上の企業がターゲットとした B2B2E ビジネスモデル。アメリカでは Hawaii Pacific Health、カリフォルニア大学などで運動部の選手を中心に利用が開始されており、日本では3月から DeNA が導入しているほか、他にもITやヘルスケア分野の企業が導入を検討中だ。

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【日本マイクロソフト賞】LandSkip

副賞:近江牛 特選ロース焼肉セット、Microsoft Azure 12万ドル分のクレジット

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LandSkip は、世界の風景を4Kの高精細映像で配信提供するサービス。地方自治体やリゾートなど、観光産業が持つコンテンツをオンラインで流通させる。2,000カ所以上の4K動画を集めており、ユーザである企業は、はシームレスにつながれた3分間のエンドレス動画を、オフィスなどで大画面ディスプレイなどを使って表示し、インテリアとして利用できる。

アドネットワークである Microad Digital Signage(MADS)と提携し、風景動画を30,000カ所以上に配信できる体制を整える予定だ。コンテンツの多くは、映像作家などからの買い切り。C 向けには HD 映像配信は無料で 4K 映像配信は有料、B 向けには、4K 映像配信のみで月額3万円を利用料として徴収する。今後は、海外の風景動画も集めていく計画だ。

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【TechCrunch Japan 賞】Lifilm by aba

副賞:Ritz Carlton Azure 45 2名様ディナーコース食事券、TechCrunch Tokyo 2016 出展権

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Lifilm は、介護を必要とする高齢者や障害者向けに設計された、排泄を検知するセンサーデバイス。寝たきりで介護を受けている人はオムツをしていることが多いが、介護者は被介護者の排泄タイミングがわからないため、必要随時のオムツ交換ができず、排泄の有無にかかわらず定時交換で対応している。定時交換においては概ね2割の確率で排泄されておらず(空振り)、この時間ロスは介護者にとって負担の大きいものになっている。

Lifilm は、空気清浄機などで使われている、臭いや気体中の成分変化によって電気抵抗が変化する安価なセンサーを活用、独自のアルゴリズムで排泄の有無を検知し、介護者にタブレットなどで通知するしくみを開発した。これまでに、James Dyson Award Top 20、経済産業省の第1回IoT先進プロジェクト選考会議「IoT Lab Selection」に選ばれている。既に製造メーカーと提携を結んでおり、2017年初頭をメドに製品販売を開始する予定(現時点での検討価格は、5〜6万円程度)。

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【500 Startups Japan 賞】 DAncing Einstein

副賞:船清3名様 屋形船同乗食事権(4月に実施される Geeks on a Plane 一行との同乗)

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DAncing Einstein は神経科学(ニューロサイエンス)をテーマとするスタートアップで、脳のしくみを解明することで、より効果的な学習方法を開発しようとしている。メモリ・プラットフォーム・システム(MPS)をベースに、企業や教育者向けに学習に関するセミナーを実施している。

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【コロプラ賞】MagicPrice

副賞:天然ほんまぐろとろ & ボイルずわいがに 頒布会2回お届け

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MagicPrice は、ホテルや航空会社が、高過ぎず安すぎない、その時点で最適な価格を顧客に提示できるようにする価格戦略人工知能プラットフォームだ。予約履歴などの自社データをインポート、周辺ホテルなどの競合データをクローリングし、機械学習で最適な価格をリアリタイム計算する。計算された価格は、自社サイトのほかサイトコントローラを経由して、旅行予約サイトや OTA にも反映させるしくみだ。

ホテルや航空会社の現場は多忙であるため、操作にあたってリテラシーを必要とする機能は実装せず、運用を限りなく自動化できるように設計し、創業者が前職で従事したアドテクの知識をベースに API の形式で提供する。現在、4社が導入を検討しているとのことだ。

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【オーディエンス賞】MagicPrice および Subot

副賞:TECH LAB PAAK プロジェクト会員権(半年入居権) & AppleStore ギフトカード1万円分

(MagicPrice については既出であるため省略)

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Subot は、ビジネス向けのコミュニケーションツール Slack と連携できる、スケジューリングロボットだ。ミーティングのスケジューリングが必要なとき、参加するメンバーの Google Calendar から空き時間を見つけ、選択肢を提示してくれる。人間が Google Calendar を見ながらスケジューリングする場合の 2〜10倍の作業効率化が可能だ。

4月上旬にβ版を公開予定。当面は Google Calendar と Slack の組み合わせのみ連携できるが、将来的には、他のカレンダーツールやコミュニケーションツールとの連携も予定している。

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なお、TECH LAB PAAK では第4期の入居が開始されており、第5期の会員募集はまもなく開始されるようだ。法人・個人、プロダクトの有無にかかわらず申し込めるとのことなので、詳細はTECH LAB PAAK のウェブサイトをチェックしてほしい。

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