月間ユーザー数が1億を突破した Telegram、グループ機能の上限を5,000人に拡張

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上: Telegram Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat
上: Telegram
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モバイルメッセージングのTelegramが本日いくつかのアップデートを発表し、グループチャット機能にさらに注力することを明らかにした。(編集部注:原文掲載3月14日)

まず、Telegramはグループの参加者上限を1,000人から5,000人に引き上げた。同社はわずか4ヶ月前、元々上限200人であったグループから1,000人まで参加できる「スーパーグループ」機能を発表したばかりである。グループの参加者が200人に達すると、より大規模なグループ向けに最適化されたスーパーグループへアップグレードすることができる。例えば、新しいメンバーが参加すると、彼らもすべてのメッセージ履歴を閲覧することができ、誰かがメッセージを消去すると、その消去はグループ全員に反映される。また、スーパーグループはかなり大きな規模になるためデフォルトでは通知はオフになっており、携帯が通知だらけにならないようになっている。

今回のアップデートでは、グループの規模に加えてスーパーグループがシェア可能な短縮リンクで公開できるようになり、これによりグループの会話履歴を誰でも見ることができるようになった。ただ、メッセージを投稿するにはグループに参加する必要がある。また、グループの管理人はスパムメッセージを削除することも可能で、ブロックおよび報告ツールも利用できる。公開グループ機能はヨーロッパとアメリカではすでに利用可能で、徐々に他の国でも展開していくそうだが、興味深いことに、同社は「極端なスパム行為」の経緯があったために、「アジアの数ヶ国」ではこの機能は利用ができないという。

他にも、スーパーグループの管理人は重要なニュースをチャットの最上部に貼り付けることができ、参加したばかりのメンバーや久しぶりにアプリを開いたメンバーなど誰もがそのメッセージを見ることができる。これは他のメッセージングアプリやSNSと似ており、例えばTwitterではツイートをタイムラインの最上部に固定できる。

ロシアの大手SNS、VKを作ったPavel Durov氏と彼の兄のNikolai氏により2013年に設立されたTelegramは、熾烈な戦いが繰り広げられているチャットアプリ業界で主要プレイヤーとして頭角を現してきた。これには、同社が暗号化とプライバシーに注力してきたことも一因となっている。同アプリはまた、シークレットチャット機能を提供しており、メッセージの消去やタイマーによる自動消滅も簡単に利用できる。

数週間前、Telegramは月間アクティブユーザ(MAU)が1億人を超えたと発表した。これはたった9ヶ月で60%も増加したことを意味している。同社が競合に追いつくことはおそらく不可能ではないだろう。Facebook MessengerとWhatsAppはおよそ20億MAUとしているが、Telegramの数字も十分に大きい。そして、グループの規模だけでなく誰にでも見れるようにすることで、同社は成長速度の勢いを維持しようとしている。

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