AOLがイマーシブメディア・VRコンテンツを制作するRyotを買収

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AOLがロサンゼルスに拠点を置くVRスタジオのRyot買収した。買収額などの詳細は公開されていない。

Ryotは2012年に創業。自らのことを「コンテンツと動作を結びつけるイマーシブ(没入型)メディア企業」と呼び、これまでシリアの内戦やネパールの地震などに関して360度ビデオやVR体験を制作してきた。今年のオスカーでは短編ドキュメンタリー賞にノミネートもされている。

米大手通信会社のベライゾンがAOLを44億ドルで買収したのは昨年のこと。今回の買収によって、Ryotもベライゾン傘下に入ることになる。そして、ベライゾン、AOL傘下にあるEngadgetやTechCrunchといったテックブログもRyotのツールにアクセスできるようになる。

「ハフィントンポストは、ダイナミックなストーリーを伝える時代に移行する中で、今後も継続してジャーナリズムを再創造していきます」とハフィントンポストの共同創業者、編集責任者のアリアナ・ハフィントン氏は語る。

「当初から、私たちは今の時代の最も重要なストーリーを伝えるために、使えるツールのすべてを使うことに真剣に取り組んできました。ギリシャでの難民危機を伝えたRyotとの仕事『The Crossing』は、まさにそれを実現したものです。テクノロジーとストーリーを伝える技術を合わせることで、それまでは世界の多くの人にとって抽象的な出来事ではなかった人的危機をまさに生身の人間のものとしたのです。これはニュース報道、グローバルなレベルでの文化的会話の牽引、注意喚起のレベルを超えること、人々の人生に影響を与えること、といった点で私たちが共同で成し遂げられることのはじまりに過ぎません」

人々の目を開かせるような新しいイマーシブなコンテンツが、ベライゾン・AOL傘下のメディアで今後展開されていくのは間違いない。メディア間の競争はVRという軸でも激しくなりそうだ。

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