HAXから生まれたIoTコーヒーメーカー「Auroma One」で、極上のコーヒーを淹れよう #ChinaBang 2016

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Image credit: Auroma Brewing Company

本稿は、中国四川省成都市で、3月30〜31日に TechNode(動点科技)が主催した ChinaBang Awards 2016 の取材の一部である。

深圳を拠点とした Auroma Brewing Company は、コーヒー豆の挽き具合や温度といった各自の好みをアプリで調整できる接続型コーヒーマシンを作っている。カップ一杯分を淹れた後、ユーザは次のコーヒーの淹れ方をマシンに指定できる。

深圳を拠点とするアクセラレータ HAX から生まれたコーヒーメーカー Auroma One のクラウドファンディングは、Kickstarter での目標額10万米ドルの倍を上回る23万1,448米ドルを調達し2016年1月に終了した。

HAX のマネージングパートナー Duncan Turner氏は、TechNode(動点科技)に次のように語った。

新興中流階級はコーヒーの味にこだわるようになるため、コーヒーはとても活発な成長市場です。これは歴史的にも見られる現象で、近年中国でコーヒーショップが増えているのもそのためです。

この市場状況と完璧なコーヒーを淹れるテクノロジーとの大きなギャップの意味するところは、Auroma のような企業にとって大きなチャンスのある領域だということです。

Auroma Brewing Companyの代表取締役で共同設立者の Pawin Wongtada 氏は、TechNode に次のように語った。

現在のコーヒーツールはバリスタ用にデザインされており、ほとんどの人にとって正確なコントロールをマスターするのは難しいのです。

Auroma Oneの特許取得技術は淹れ方の構造とフード下のセンサーであり、それが高度にカスタマイズされた一杯を作り出す。ユーザはアプリを使ってコーヒーの濃さと苦さを調節し、コーヒーに対する水の割合と溶け出すコーヒーの分量をコントロールすることができる。

センサーと作動装置の組み合わせにより、弊社コーヒーマシンは正確なコントロールシステムとして特別なコーヒーを淹れることが可能となっています。他のコーヒーマシンよりスピードも速いので、通常の半分の時間でコーヒーを淹れることができます。(Wongtada 氏)

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Auroma のモバイルアプリのダッシュボード画面

現在、大手コーヒー関連企業は接続型コーヒーマシンのコンセプトを取り上げている。StarbucksNespresso は先月、データと新技術を使ったカスタマイズ可能な接続型コーヒーマシンを使用する計画を発表した。

今、好みにあわせたコーヒーを最も求めているのはアメリカの若者である。Wongtada 氏によれば、同社マーケットシェアの50%はアメリカによるもので、特に若者をターゲットとしている。Specialty Coffee Association of America によると、18歳〜24歳の35%、25歳〜39歳の42%はすでに毎日特別なコーヒーを飲んでいるという。

Auroma One の主な顧客はアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ドイツの順だが、中国はまだそれほど多くはない。中国では自分でコーヒーを淹れる人が少ないことが同社の壁となっている。中国の都市部ではコーヒーを飲むことが当たり前の日常となったが、多くの人は家でお茶を飲む。そのため、同社はまず中国国外の市場に焦点を当てることを決断した。

IoT のコンセプトにより、どのコーヒーがユーザ間で最も人気があったかといったデータをマシンからロースターに送信することができるのです。(Wongtada 氏)

マシンは450米ドルで購入可能で、同社はコーヒー豆の販売も行っている。

正確に淹れた自慢のコーヒーは、豆の新鮮な味を最大限生かしてくれます。〝正確〟とは、正しい水の温度、正しい水とコーヒーの割合、各カップに溶け出すコーヒーの量であり、これがコーヒーの風合いに影響するのです。特別なコーヒー市場はメインストリームではありませんが、私たちは転換点に立っているのです。(Wongtada 氏)

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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