「Dr.経費精算」にNFC対応のGoogle Nexus 10貸出オプションが登場——ICカードから乗車履歴が読込可能に

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タイトル更新:初出時 Google Nexus 9 となっていたが、Google Nexus 10 に修正。

BearTail(ベアテイル)は4日、スマートフォンのカメラを使ったレシートの読込と、クレジットカード明細の自動読込で経費入力ができるアプリ「Dr. 経費精算」のコーポレートプラン向けに、交通系ICカードをNFCで読み取りできる、専用タブレットのレンタルサービスを開始したと発表した。レンタルされるタブレットは Google Nexus 910 で、月額のレンタル料金は1万円。Suica や PASMO など日本国内の交通系ICカードの乗車履歴の取り込みが可能だ。

「Dr. 経費精算」はのコーポレートプランは、従業員10名(10ID)以上の事業者向けに社員1名(1ID)あたり月額980円で提供。レンタルオプションをつけて利用した場合の料金は、最少人数の場合で月額19,800円となる(いずれも料金は消費税込)。プラスティックカードタイプのICカードのみならず、モバイルSuica のようなスマホアプリからも NFC でデータ取り込みができる。BearTail では現在のところ、パーソナルプラン(10ID 未満の事業者や個人ユーザ)や、コーポレートプランのレンタルオプション以外のユーザに NFC 読込アプリを単体で供給する予定は無いとしている。

交通系ICカードには、最大で20件までしか乗車履歴が記録されないので、公共交通機関を日常的に利用する人なら、すべての乗車履歴をもれなく取り込むには、当該タブレットにより数日に一度程度のデータ取り込みが必要になるだろう。事業者の規模にもよるが、十名〜数十名に1台程度はタブレットが用意されていることが理想的と考えられる。

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この分野では、同業のクラウドキャストが、ICカードから交通履歴を読み込むことを目的として、「Staple」の 10ID 以上の事業者ユーザに対し、一定条件下でタブレットを無料配布している。Staple の場合は Android 用の NFC 読込アプリは無料配布されているため、タブレットの配布は NFC 非対応機種や iPhone ユーザを救済する意味合いが強いだろう。また、サイボウズのクラウドサービス「Kintone」では、ブレインハーツのアプリ「Dragon Touch Expense」を使って、交通系ICカードから乗車履歴を取り込むことができる。

経費精算アプリ各社が機能面でしのぎをけずる一方、今後の展開は資産管理や会計系のクラウドサービスとの連携や親和性に大きく影響してくるだろう。SAP が Concur を買収し、Intuit が Mint を買収しているアメリカの流れを、日本の会計/経費精算スタートアップ業界も追随するのか、あるいは、独自のエコシステムを創り出すことになるのか、興味深く見守りたい。

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