食マーケティングのfavyが1億円調達「飲食店ABテスト」が挑戦する新たなレストランビジネスモデルとは?

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2016.4.18

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飲食店・食品ブランド向けのマーケティングを展開するfavyは4月18日、みずほキャピタルおよびサイバーエージェント・ベンチャーズがそれぞれ運営する投資事業組合を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。調達した金額は総額で約1億円で払込日などの詳細は非公開。調達した資金は経営基盤強化に使われる。

また同社は同日に食品マーケティングリサーチサービスとなる「飲食店ABテスト」を開始したことも発表している。

<参考記事>

飲食店ABテストは食品メーカーや輸入業者、生産者が提供する食品を実際の飲食店で利用者に食べてもらい、その体験結果をメーカー側にフィードバックする行動観察型のマーケティングリサーチサービス。

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favyはオフィス兼の飲食店も運営している。ABテストももちろん可能

favyは食品メーカーから提供された食品を提携している店舗にサンプルとして提供、店舗は来店者に無償でその商品を試してもらい、その結果をアンケートとして回収する。メーカーはアンケート回収あたりの成果報酬をfavyに支払い、favyは店舗に対して同様に一件あたりの協力費を支払うことになる。

favy代表取締役の高梨巧氏は飲食店のビジネスをこのアイデアで支援したいと語る。

「個人がやっているお店ってキャッシュポイントがひとつの場合がほとんどで、やはりそれが問題なんです。お店に支払われる報酬は調整中ですが、それでも一件あたり数千円はお渡しできる。そうなれば空いてる時間などを使って別の収益源を確保することができるんです」(高梨氏)。

高梨氏によれば、通常の行動観察型調査は一件あたりの価格が1万円から5万円が相場なのだそうだ。それに比べれば価格も安く、飲食店に対しても恩恵が生まれる。高梨氏は個人が運営する飲食店が安定的に粗利20%を生み出せる世界を作りたいと話していた。

一方でこのモデルは手がかかる。当然営業ドリブンになり、現在favyでは30名ほどの陣容なのだそうだが、そのほとんどが営業なのだそうだ。この数字は年度内(希望は年内と話していたが)に100名の体制にすると話していた。

どこに効率化があるのだろうか?その秘密がキュレーションメディアのfavyだ。

favyはオープンしたての頃こそ、後発キュレーションメディアのひとつとしてしか見られてなかったかもしれないが、これが飲食店を獲得するためのドアノックの役割を果たしているのだという。

現在、favyに登録されている飲食店は1万5000店舗で、今回開始したABテストは現時点で100店舗ほどが参加しているという。これを年内に1000店舗に引き上げるという話だったが、単なる人力営業では難しい数値も、favyという存在があれば随分ハードルは低くなる。

「飲食店のアドネットワーク化というイメージです。新宿でテストしたいとか、六本木のバーで調査したいとか、そういう要望をフォーマット化して、お店に対してもこういうシナリオでこのような方法で提供してくださいとお話しています。こうやって取れたデータはメーカーにとって爆発的な商品の改善につながるはずです」(高梨氏)。

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高梨氏はこれまでにも書いている通り、デジタル・マーケティングのベテランだ。今回の事業の組み立ても無駄が少なく、単月黒字は達成が可能ということで、調達についても相当数のリクエストがある中、今回の2社をパートナーとして選んだという。

今後の事業成長については、2020年に同様の食関連のデジタルマーケティング事業者と同等の事業規模(売上で数百億円規模)に持っていくべく、IPOやM&Aなどあらゆる可能性を探っていくということだった。

 

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