Harvard Innovation Lab7つの教え ーー イノベーションが起きる環境のつくり方

image via. Harvard Innovation Lab
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<Pick Up> 7 Essential lessons from The Harvard Innovation Lab

ハイテク業界のアントレプレナー、投資家、またベンチャー・キャピタリストとして、20年以上の経験を持つJodi Goldstein氏。彼女は、学生の「起業家精神とイノベーション」への関心を高めるために設立されたHarvard Innovation Lab (I-lab) で教えています。

I-labでは最近、昆虫からスナックフードを作ったり、軍人向けのアプリを作ったりなど幅広いプロジェクトを展開しています。2011年から今までに600以上のスタートアップをインキュベートしてきました。その経験から、Goldstein氏自身が学び、学生に伝えている7つのことをご紹介します。

1.スポンジになりなさい。

イノベーターは知的好奇心にあふれ、アイデアのきっかけとなる情報を集めるのを苦にしないものです。I-labはそのためのプログラムやメンター制度を用意していますが、身近にそういったものがなくても、情報にアンテナを広げ、大切なスキルを教えてくれる人を探し続けましょう。

2.初めから手を広げないこと。

大きなアイデアは素晴らしいです。しかし、スタート時は大抵何もかもが不足しているものです。初めから次のAmazonやGoogleを狙うと燃え尽きたりフラストレーションが溜まってしまいます。だから、最初は力を入れる箇所を絞って、そこにしっかり根を張れるまで集中すべきでしょう。「一貫し、集中し、シンプルであり続けなさい」と彼女は言います。

3.競争は善だ。

いかなる状況であれ、競争は切迫した気持ちやイノベーションを起こそうとするモチベーションを呼び起こすものです。Goldstein氏は学生達に「自分が頑張ろうとしている分野にライバルがいるということは、誰かがアイデアを深め、そこに可能性を見つけたということを意味するのだから、後は彼らよりもずっと上手くやればいいだけ」と伝えています。

4.アイデアを出すのは素晴らしいが、実行出来るかが重要。

いいアイデアを思いつく人は多いのです。しかし、チームをどう組織し、マーケティングをどう行い、製品やサービスをいかにして届けるかまで考え尽くし、実現に到って初めてイノベーションは起こりえます。

5.自分と考え方の違う人と一緒にいなさい。

様々な経験やバックグラウンドの人がいることがイノベーションの可能性を生みます。公共政策を専門とする人が、化学の博士号を持つ人やロースクールの学生と話して様々な経験や観点を共有したりするのもいいでしょう。I-labのファウンダー達は「自分と異なる考えの人と会っていなかったらアイデアは浮かばないし冒険しようとも思わなかった」と述べています。

6. 1回や2回の失敗で諦めるな

ハーバードの学生達は失敗することに慣れていません。しかし、創造性があってイノベーティブな人は、いくつもの失敗をくぐり抜けているものです。うまく行かないプロトタイプや酷い結果に終わったアプローチをいくつも繰り返したら、思い出してください。初期に失敗を繰り返したからといってリングにタオルを投げれば、自由を手にして本当にイノベーティブになるチャンスを失ってしまうことを。

7.イノベーションはゆっくり起きる。

企業のファウンダーを講師として招く時、Goldstein氏は成功談より失敗談とそれにどう向き合ったのかを話してもらっています。成功よりも失敗からのほうが多くを学べるからです。一夜で成功を収めたかのように見える場合でも、裏ではフラストレーションに長く苦しみ、めげずにイノベーションに挑戦しています。

via. FastCompany

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