FB広告製作クラウドソーシングの「ReFUEL4」が「2016 Innovation Spotlight(Creativity部門)」を受賞

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アライドアーキテクツ(東証:6081)のシンガポール法人 ReFUEL4(旧称:Allied Asia Pacific)が展開する Facebook 広告のクラウドソーシング制作プラットフォーム「ReFUEL4(リフュールフォー)」が、Facebook 本社から「2016 Innovation Spotlight」を受賞したと発表した。この賞は、Facebook が自社のマーケティングパートナーの中から、年間を通じ最も革新的なマーケティングサービスやテクノロジーを選出し表彰するもので、ReFUEL4 を含む世界8つ3つのパートナーが同賞(Creativity 部門)を受賞している。

今回、受賞理由となった作品は、ReFUEL4 がアメリカのゲーム会社 Glu Mobile から依頼を受けて、同社のカジュアルゲーム Cooking Dash のプロモーション向けに作成した Facebook 動画広告だ。Allied Asia Pacific 代表 瀧口和宏氏によれば、Facebook 上でのコンテンツの動画化が進む中で、Facebook 広告の動画化も増えているのだという。

ReFUEL4 では、広告主から広告の出した結果に基づいて料金をもらう(pay for performance)、という点を非常に高く評価してもらっている。一連のキャンペーンの中で使った広告を一つ一つ要素分解し、どのような広告がどのような層の顧客にマッチしたのか、それらの履歴データをもとに機械学習し、最適なクリエイティブを顧客にレコメンドするようにしている。(中略)

例えば、Facebook 広告では、同じクリエイティブを3度以上見てしまうと、その広告へのユーザの反応が著しく低下することがわかっている。どのタイミングでどのクリエイティブに差し替えるか、かといって、差し替えが多いと広告主には負担がかかるので、我々のプラットフォーム側で、クリエイティブを最適なタイミングで自動的に差し替えるしくみも開発した。(瀧口氏)

現在、ReFUEL4 には、クラウドソーシングされる Facebook 広告のクリエイティブ・デザイナーが世界中に1万人いて、一方、広告営業側は、同社の営業拠点のあるサンフランシスコやロンドンを核に、アメリカや EMEA(ヨーロッパ中東アフリカ)地域で収益を上げているとのこと。これは、Facebook 自体の売上がアメリカや EMEA で上げていることにも比例し、また、アジアは新しいものを導入する際、過去のユースケースを求められる保守的な土壌であるのに対し、アメリカでは、とりあえず、テストバジェットでトライしてみようという前向きな企業姿勢が背景にあるのだという。

ReFUEL4 で活動するデザイナーにとっては、自身が提案したクリエイティブが採用されない限り実入りは無い。ReFUEL4 の開始当初、デザイナーを集める段階ではこの点に苦労したようだが、瀧口氏によれば、結果が出せるクリエイティブは通常の数百倍のアップサイドが出ることをデザイナーに理解してもらえるようになり、広告主がデザイナーに提示するブリーフを熟読し、品質の高いクリエイティブを仕上げてくるデザイナーも増えたのだという。

ReFUEL4 のローンチから約1年半が経過した現在、ビジネスが黒字化しているかどうかについては教えてもらえなかったが、アメリカやヨーロッパなど世界各地にパートナーができ(地域的な拡大)、Eコマースやゲームなど対象顧客のバーティカルの拡大についても順調とのこと。これまでは Fortune 500 のような比較的大きな企業をターゲットにしていたが、今後は広告の製作受託だけでなく広告の組込作業などの自動化を図り、各市場のトップ50社前後の企業が Facebook 広告を自ら製作・導入・管理できるようなプラットフォームにしていきたい、とのことだ。

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Allied Asia Pacific 代表 瀧口和宏氏

(広告主に理解してもらえるまでの)教育コストが非常に高かった。しかし、一度、理解してもらえると、一社あたりのスペンドは非常に大きい。(中略)

昨年からは動画広告も始めた。最近では、テレビ広告を加工・編集して、ソーシャルメディアで使われるケースも増えている。ソーシャルメディア用に動画広告をスクラッチで製作するのは予算的に辛いが、テレビ広告から再編集してソーシャルメディアに導入する方法は(コストが圧縮できるので)市場にも歓迎されている。

今後も日本のアライドアーキテクツ(親会社)にも協力してもらいながら、日本から海外市場に出たいお客さんを(Facebook 広告を通じて)積極的にサポートしていきたいと考えている。(瀧口氏)

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