Slack がメッセージのスレッド表示を導入予定、過去のやりとりの可視化に取り組む

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<ピックアップ>Mossberg: Slack beats email, but still needs to get better

急成長中のチームコミュニケーションアプリ Slack。とはいえ「あったらいいのに!」という機能もまだまだ多い。ユーザーのさまざまな要望に応えるべく、Slackもいくつかの新機能の導入を検討中のようだ。

The VergeやRe/codeで執筆するベテランテックジャーナリストのWalt Mossberg氏が最近SlackのCEO、Steward Butterfield氏にインタビューしたところ、今後の新機能の計画が一部明らかになった。

The Verge や Re/code を運営する Vox MediaもSlackを愛用中であり、Mossberg氏自身もSlackを日々活用している。Slackは「スピーディーで透明性があり、ブレストにも最適」という一方で、改善できる部分も多いと指摘する。

Mossberg氏と仲間の同僚が望む機能としてもっとも多く挙がったのが、メッセージのスレッド形式表示。さまざまなトピックが飛び交う中で、あるトピックの会話の履歴が埋没していき、過去のやり取りは見えにくくなってしまう。スレッド形式で表示されれば、特定のトピックに関する会話が追いやすいのに、と指摘する。

これに対して、Butterfield氏は「これまで数か月ほど、会社内でスレッド形式を使ってきました。スピーディーで自由な議論を損なわずに、無秩序な状態をなくすためのソリューションを見つけるべく、さまざまなベータ版を試してきました」という。そして、できれば次の四半期にはスレッド形式の導入をしたいとのこと。

オープンさと秩序のバランスをいかにとるか

堅苦しくなりがちな社内コミュニケーションに、楽しさや速さ、オープンさをもたらしたのがSlackの魅力であるが、一方でユーザーが増えて、Slack内のコミュニケーションが増えるほどにカオスになるというジレンマも抱える。

実際、Slackによれば初期は利用者の7割がパブリックチャネルを利用していたそうだが、今では7割がプライベートチャネルかダイレクトメッセージを使っているとのことで、「新たな問題を生んでしまいました。ユーザーが過剰な情報を受け取っていると感じています」とButterfield氏もその課題を認めている。

スレッド形式のほかに期待されているのは検索機能の改良。数ヶ月前の会話が見つけられないという声が上がる中で、Slackはより詳細な検索ができる機能と人工知能機能に取り組むための拠点を最近オープンしており、Googleのような検索候補機能も提供できるようにしたいとコメントしている。

期待される機能や改善点も多いSlackだが、嬉しい悲鳴というところかもしれない。

2014年2月にパブリックローンチをしたときのユーザーは1万7000だったが、今月デイリーアクティブユーザーは270万に到達。今月はじめには2億ドルという大型調達も発表している。今後の大きな進化が期待できそうだ。

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via The Verge

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